猫が吐く原因の切り分け方|吐いたものの色・回数・タイミングで見る様子見の範囲と受診・救急のサイン
対象の目安: 全ライフステージ


朝起きたら床に吐いた跡がある。ごはんを食べた直後に、けろっと戻してしまった。猫と暮らしていると、吐く場面にはわりと頻繁に出会います。猫はもともと吐きやすい動物だと言われる一方で、吐くことは体の不調を知らせるもっとも身近なサインの一つでもあります。「いつものことだから」と流してよいのか、今すぐ病院に連れて行くべきなのか。その判断に迷う飼い主は少なくありません。
この記事では、吐いたものの色や中身、回数と頻度、吐いたタイミング、吐き方、そして吐いたあとの様子という5つの手がかりから、「様子見でよさそうな範囲」「早めに受診したいサイン」「救急のサイン」を整理します。個別の病気の詳しい話は既存の記事に譲り、ここでは「目の前の吐いたものと状況から、どう考えるか」という総論に絞ってまとめます。診断は獣医師にしかできません。この記事は、受診するかどうかを判断し、獣医師に正確に状況を伝えるための手がかりとして使ってください。
まず押さえたいこと。猫の吐く、は「よくある」けれど「正常」とは限らない
猫が吐く場面が多いのは事実です。オダガワ動物病院のコラムは、健康な成猫が月に数回程度、毛玉を吐くのは自然な生理現象と考えられているとしています。一方で、毎日のように吐く、週に何度も吐くといった場合は、何らかの疾患が隠れている可能性があるとも書いています。
米国のCornell Feline Health Centerは、健康な猫でも時々吐くことはあり多くは心配いらないとし、毛玉を吐くことも多くの場合比較的害の少ない原因だとしています。一方で、頻繁にえずいて吐く場合は受診が必要だとしています。そのうえで、週に1回より多く吐く猫、あるいは元気がない、弱っている、食欲が落ちている、吐いたものに血が混じる、水をよく飲む、尿が増えた・減った、同時に下痢をしている、といったサインがある猫は、速やかに獣医師の評価を受けるべきだとしています。
「月に数回」と「週に1回より多く」では、同じ「たまに吐く」でも受け止め方が少し違います。どこから異常とみなすかについて、資料の間で一つの線が引かれているわけではありません。本記事では、次のように考えることをおすすめします。
- その子の「いつもの頻度」を知っておき、そこから増えたら相談する
- 毛玉以外のものを吐く、あるいは週に1回を超えるようになったら、元気でも一度受診する
- 回数にかかわらず、ほかの症状を伴うときはすぐに相談する
「年に数回、毛玉を吐くだけで、ほかは元気」という猫と、「最近は週に2回ほどフードを吐く」という猫では、同じ「吐く猫」でも意味がまったく違います。慢性的に吐いている猫では、それが当たり前になって飼い主が気にしなくなっていることもあります。高齢の猫でじわじわ回数が増えている場合は、とくに注意が必要です。
手がかり1: 吐いたものの色と中身
吐いたものを見るのは気が進まないものですが、色と中身は重要な情報です。片づける前にスマートフォンで写真を撮っておくと、診察の際にそのまま見せられます。
| 吐いたもの | 資料で説明されている主な見立て | 目安 |
|---|---|---|
| 透明の液体・白い泡 | 空腹による胃液の可能性(アイペット)。主に胃液で、空腹時や胃炎の際にみられる(オダガワ動物病院) | 単発で元気なら様子見も。繰り返すなら受診 |
| 黄色い液体 | 胆汁が胃に逆流している可能性(アイペット)。長時間の絶食後や早朝の嘔吐で吐くことがある(オダガワ動物病院) | 空腹時に単発なら食事間隔の見直し。繰り返すなら受診 |
| 未消化のフード | 緊急性が低く、様子を見てよい場合が多い(アイペット) | 回数・タイミングを確認。続くなら受診 |
| 毛のかたまり(毛玉) | 多くは比較的害の少ない原因(Cornell) | 頻度が増えた、吐こうとして出ない場合は受診 |
| 赤茶色・コーヒーかすのような黒っぽいもの | 胃や十二指腸など口から遠い部位での出血の可能性(アイペット)。胃酸で変色した血液(オダガワ動物病院) | すぐに受診 |
| 鮮やかな赤い血 | 口腔炎や歯周病など口に近い部分の出血(アイペット)。口の中・食道・胃の上部の出血(オダガワ動物病院) | すぐに受診 |
| ピンク色 | 口からの出血が混じっているか、心臓病による肺水腫の可能性(アイペット) | すぐに受診。呼吸が苦しそうなら救急 |
| ひも・布・ビニールなど異物 | 異物の誤飲。Cornellは原因にひもや毛糸、クリップ、輪ゴムを挙げる | すぐに受診。口から出ているひもは引っ張らない |
色だけで判断しないために
表は目安であって、色だけで原因が決まるわけではありません。たとえば黄色い液体は空腹時によくみられる一方で、胆汁が胃に逆流する背景には胃腸の動きの問題が隠れていることもあります。同じ白い泡でも、胃炎のサインである場合もあります。色は「どこで何が起きていそうか」を考える一つの材料で、回数やほかの症状と組み合わせて初めて意味を持ちます。
また、フードの色素や食べた草、おやつの色で吐いたものが赤っぽく見えることもあります。自分で「たぶん食べ物の色だろう」と決めつけず、写真を撮ったうえで獣医師に見てもらうのが確実です。出血かどうかの見分けを家庭で行う方法は、今回確認した資料には示されていませんでした。
毛玉について
毛玉は猫が吐くものの代表ですが、「毛玉だから大丈夫」とは限りません。毛玉を吐く頻度が増えた、吐こうとして何度もえずくのに何も出てこない、食欲が落ちた、便が出ていない、といった場合は、消化管の動きの問題や閉塞などが隠れている可能性があります。毛玉の仕組みやブラッシング、毛玉ケアフードの考え方は、別の記事で詳しく扱っています。
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手がかり2: 回数と頻度
回数は、「1回の出来事のなかで何回吐いたか」と「ふだんどれくらいの間隔で吐くか」の2つに分けて考えると整理しやすくなります。
その日の回数
1回吐いて、そのあとけろっとしてごはんを欲しがり、元気に過ごしている。これは多くの飼い主が経験するパターンです。VCA Animal Hospitalsは、急性の嘔吐の多くは24時間以内に自然に落ち着くとしつつ、1〜2日を超えて続く場合は動物病院での診察が必要だとしています。
反対に、短時間のうちに何度も吐く場合は話が変わります。オダガワ動物病院のコラムは、短時間で何度も吐く、吐こうとする動作を繰り返すが何も出てこない(空嘔吐)といった状態を緊急対応が必要なサインとして挙げています。1日のうちに何度も吐いている、水を飲んでも吐いてしまう、という状況は、脱水が一気に進むおそれがあるので様子見の範囲ではありません。Cats Protectionも、食べ物や水を胃にとどめておけない場合は速やかに獣医師に連絡するようすすめています。
ふだんの頻度
日ごろの頻度は、先ほど紹介したとおり資料によって示し方が異なります。オダガワ動物病院は健康な成猫が月に数回程度毛玉を吐くのは自然な生理現象としつつ、毎日や週に何度もは疾患の可能性があるとし、3日以上連続して吐く場合は早めの受診をすすめています。Cornellは週に1回を超える場合に速やかな受診をすすめています。
毛玉以外のものを月に何度も吐く、あるいは吐く頻度がじわじわ増えているといった場合は、たとえ元気そうでも一度相談してみてください。慢性的な嘔吐の背景として、Cornellは炎症性腸疾患、腎臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病、腫瘍などを挙げています。こうした病気は吐く以外の変化が目立ちにくいこともあり、「吐く回数の変化」が早めの気づきにつながることがあります。
メモ
手がかり3: 吐いたタイミング
いつ吐いたかも、原因を考えるうえで大事な情報です。オダガワ動物病院のコラムも、嘔吐の頻度、性状、量とともにタイミングや併発症状を記録することが必要だとしています。
食べた直後
食べ終わってすぐ、ほとんど形の崩れていないフードを吐く場合、まず考えたいのが早食いや食べすぎです。Cats Protectionは、原因の一つに食べるのが速すぎることを挙げ、早食いの猫にはゆっくり食べられる食器(スローフィーダー)の利用を検討するようすすめています。
ただし、食べた直後に戻すことが続く場合は、後述する「吐出」の可能性もあります。吐出は食道の問題と関係することがあるので、繰り返すなら受診してください。
空腹時、とくに早朝
明け方や、ごはんの前の時間帯に黄色い液体や白い泡を吐く、というパターンはよく相談されます。オダガワ動物病院は、長時間絶食した後や早朝の嘔吐では黄色い液体を吐くことがあるとしています。第一アイペットの記事は、透明や白い泡が空腹による胃液の可能性があるケースについて、ごはんの間隔を短くすることが対策になるとしています。
夜のごはんから朝のごはんまでの間隔が長く空いている家庭では、1日の量を変えずに回数を分けたり、就寝前に少量を与えたりすると落ち着くことがあります。ただし、食事の工夫をしても続く、回数が増える、元気や食欲が落ちるといった場合は、胃腸の病気を含めて受診で確かめてください。
水を飲んだ直後
水を飲んだ直後に戻す場合も、吐出と嘔吐の両方がありえます。VCA Animal Hospitalsは、吐出は食べたり飲んだりした直後に起こることが多いとしています。また、水を飲んでも吐いてしまう状態は、体に水分を保てていないということでもあります。Cats Protectionは、食べ物や水を胃にとどめておけない場合は獣医師に連絡するよう書いています。何度も続く場合は様子を見ずに相談してください。
フードを切り替えた直後
新しいフードに変えた直後から吐くようになった場合は、切り替えの速さやフードとの相性が関係している可能性があります。Cats Protectionは原因に急な食事の変更や食物への過敏性を挙げ、予防策として食事の切り替えを段階的に行うことをすすめています。
手がかり4: 吐き方。吐出と嘔吐の違い
猫が口から何かを戻す現象には、大きく「嘔吐」と「吐出」の2種類があります。飼い主から見るとどちらも「吐いた」ですが、獣医師にとっては原因を考える方向が変わる大事な区別です。
VCA Animal Hospitalsは、嘔吐は一般にお腹の収縮と力みを伴うのに対し、吐出はお腹を収縮させずにすばやく起こり、食べたり飲んだりした直後に起こることが多いと説明しています。英国の猫の保護団体Cats Protectionは、嘔吐は吐き気のあとに胃の内容物が出てくるもの、吐出は食べたものが胃に届かず消化されないまま口から出てくるもので、食後すぐ、えずくそぶりなく起こるとしています。
| 嘔吐 | 吐出 | |
|---|---|---|
| 前ぶれ | 吐き気のそぶりがあることが多い | えずくそぶりがない |
| お腹の動き | お腹を波打たせるように力む | お腹の力みがほとんどない |
| タイミング | 食後しばらくしてから、空腹時など | 食べたり飲んだりした直後が多い |
| 出てくるもの | 胃の内容物。消化が進んだものや液体が混じる | 胃に届いていない、形の残ったフード |
吐き気の前ぶれとしては、ごはんの器から顔をそむける、舌なめずりをする、何度もつばを飲み込む、よだれが増える、といった様子がよく挙げられます。ただし、今回出典として確認した資料にはこの点の記載がなく、本記事では一般的な観察例として紹介するにとどめます(未確認)。吐く前にこうした様子があったか、吐いたときにお腹が大きく動いていたかを見ておくと、獣医師が判断しやすくなります。可能であれば、吐いているところを動画で撮っておくのも一つの方法です。
なお、「吐きそうな動作」と思っていたものが、実は咳だったというケースもあります。首を前に伸ばしてかがみ、ゼーゼーと音を立てるのに何も出てこない場合は、咳との見分けが必要です。
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手がかり5: 吐いたあとの様子と、ほかの症状
吐いた直後の様子よりも、その後数時間から1日の過ごし方のほうが判断材料になります。
- 食欲 吐いたあと、ごはんを欲しがるか。まったく食べないか
- 元気 いつもどおり動き回るか。じっとうずくまっているか
- 便 下痢や血便、あるいは便が出ていないか
- 飲水と尿 水を飲む量や尿の量が増えた、あるいは減ったか
- 体重 ここ数か月で減っていないか
- 呼吸 呼吸が速い、口を開けて呼吸しているなどの変化がないか
Cornellが速やかな受診のサインとして挙げているのも、元気消失、虚弱、食欲低下、血の混入、飲水量の増加、尿量の増減、同時の下痢でした。オダガワ動物病院も、嘔吐と同時に食欲不振や元気消失がみられるケースや、吐いた後も元気がなく食べ物に興味を示さない場合は早めの受診をすすめています。Cats Protectionは、食欲の変化や元気のなさ、下痢、体重減少を伴う場合は獣医師に連絡するよう書いています。
吐いたうえに食べない状態が続くと、猫では体への負担が大きくなります。食べないこと自体の原因と、どれくらいで受診すべきかは、別の記事で整理しています。
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子猫とシニア猫は受診の閾値を低めに
Cats Protectionは、猫がとても若い、あるいは高齢である場合も獣医師に連絡すべき状況として挙げています。体が小さい子猫は体内の水分の余裕が少なく、吐いたり下痢をしたりすると短時間で状態が変わることがあります。シニア猫は持病を抱えていることが多く、吐くことがその悪化のサインである場合もあります。成猫なら1回吐いて元気ならしばらく様子を見る場面でも、子猫やシニア猫では早めに相談するほうが安心です。
様子見・受診・救急の目安を整理する
ここまでの手がかりを、判断の目安としてまとめます。あくまで目安で、迷ったときは受診する、あるいは動物病院に電話で相談する、を基本にしてください。
ひとまず様子見でよさそうなパターン(成猫の場合)
- 吐いたのは1回だけで、そのあとは元気にしている
- 吐いたあと、いつもどおりごはんを欲しがる
- 吐いたものは毛玉、未消化のフード、透明や白い泡のいずれかで、血は混じっていない
- 下痢や便秘、呼吸の変化など、ほかの症状がない
- ふだんの頻度から増えていない
- 異物や毒物を口にした可能性がない
注意
次のような場合は、様子見をせず、できるだけ早く動物病院に相談してください。
- 週に1回を超えて吐くようになった、またはふだんより回数が増えている
- 3日以上続けて吐いている
- 毛玉以外のものを繰り返し吐く
- 吐いたあと、食欲がない、元気がない
- 水をたくさん飲む、尿の量が増えた・減った
- 体重が減ってきた
- 食べた直後に形の残ったフードを戻すことを繰り返す
- 子猫や高齢の猫が吐いた
- 吐いたものに寄生虫のようなものが見える
注意
次のいずれかに当てはまる場合は救急です。夜間であれば夜間救急を受け付けている動物病院に連絡してください。
- 短時間のうちに何度も吐く
- 吐こうとする動作を繰り返すのに、何も出てこない
- 吐いたものに血が混じる、赤茶色や黒っぽい、ピンク色をしている
- 水を飲んでも吐いてしまい、水分がとれない
- 吐くと同時に、下痢、発熱、お腹を触ると嫌がる・痛がる、ぐったりしている
- 呼吸が苦しそう、口を開けて呼吸している
- ひもや布、薬、植物、洗剤など、異物や毒物を口にした可能性がある
- 口やおしりからひもが出ている(引っ張らずに受診する)
オダガワ動物病院は、短時間で何度も吐く、吐こうとしても何も出ない空嘔吐、血液が混じった嘔吐物、嘔吐と同時の下痢・発熱・腹痛・呼吸困難を緊急対応が必要な場合として挙げています。VCA Animal Hospitalsも、発熱、元気消失、食欲不振、腹痛、下痢、脱水、吐物への血の混入、異物や有毒物質の摂取が疑われる場合は緊急で診察を受けるよう書いています。
異物や中毒が疑われるときの考え方と家庭での予防は、次の記事にまとめています。
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吐くことの背景にある病気について
吐くことは、消化管そのものの病気だけでなく、全身の病気のサインとしても現れます。Cornellは慢性的な嘔吐の原因として、炎症性腸疾患、腎臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病、腫瘍などを挙げています。どの病気が当てはまるかは、血液検査や画像検査を含めた診察でしか分かりません。
たとえば、よく食べるのに痩せてきた、吐く回数が増えた、という高齢の猫では甲状腺の病気が、水をたくさん飲んで尿が増えた高齢の猫では腎臓の病気が、それぞれ候補として検討されることがあります。吐く、食べない、元気がない、という組み合わせでは膵炎が関係していることもあります。それぞれの病気のサインと受診の考え方は、個別の記事を参照してください。
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受診のときに伝えたい記録
Cornellは、嘔吐の診断は飼い主からの詳しい聞き取りと身体検査から始まり、血液検査や糞便検査へと進むと説明しています。オダガワ動物病院も、嘔吐の頻度、性状、量、タイミング、併発症状などを記録し、全体的な健康状態を総合的に評価することが必要だとしています。飼い主の記録は、そのまま診察の出発点になります。
- 1
吐いたものの写真を撮る
片づける前に、明るい場所で全体と近くの両方を撮ります。大きさが分かるように、ペンなどを横に置いておくと伝わりやすくなります。色は照明で変わるので、見たままの印象もメモしておきます。 - 2
日時と回数を残す
何時ごろ、何回吐いたか。前回吐いたのはいつか。毎日の記録がなくても、ここ1〜2週間分が分かると判断材料になります。 - 3
食事とのタイミングを書く
最後に食べた時刻、食べたもの、食べた量、吐くまでの時間。フードやおやつを最近変えたかどうかも添えます。 - 4
吐き方を思い出す
吐く前に舌なめずりやよだれがあったか、お腹を大きく動かしていたか、食べた直後に力まずに戻したか。動画があればいちばん確実です。 - 5
ほかの変化をまとめる
食欲、元気、便の状態、飲水量、尿の量、体重の変化、呼吸の様子。誤飲の可能性がある物がなくなっていないかも確認します。 - 6
必要なら吐いたものを持参する
異物が混じっている、血のようなものがあるといった場合は、ビニール袋などに入れて持っていくと役立つことがあります。持参すべきかどうかは、電話で動物病院に確認すると確実です。
家庭でできる予防と工夫
原因が病気でない場合、あるいは病気の治療と並行して、食べ方や食事の与え方を見直すことで吐く回数が減ることがあります。ここで紹介するのは、あくまで病気のない猫を前提にした工夫です。吐く原因がはっきりしないまま、自己判断でフードや食事量を大きく変えることは避けてください。
早食いを防ぐ
Cats Protectionは、早食いの猫にはスローフィーダーの利用を検討すること、勢いよく食べる猫にはパズルフィーダーを使うことをすすめています。凹凸のある食器や、フードを少しずつしか取り出せない知育トイを使うと、一口ごとの量が減り、食べるスピードが落ちます。多頭飼いで取り合いになり急いで食べている場合は、食べる場所を分けるのも一つの方法です。
食事の回数を分ける
オダガワ動物病院は、予防として1日の食事を2〜3回に分けて与えることを挙げています。空腹時に黄色い液体や白い泡を吐く猫では、第一アイペットの記事がすすめているように、ごはんの間隔を短くする方向で考えます。1日の総量は変えず、回数だけを増やすのが基本です。留守が長い家庭では、時間設定のできる給餌器を使う方法もあります。
フードの切り替えはゆっくり
オダガワ動物病院は、新しいフードへの切り替えは7〜10日間かけて段階的に行うよう書いています。Cats Protectionも段階的な切り替えをすすめています。古いフードに新しいフードを少しずつ混ぜ、割合を日ごとに増やしていくのが一般的なやり方です。切り替え中に吐く回数が増えたら、前の段階に戻してさらにゆっくり進めるか、獣医師に相談してください。
誤飲しやすいものを片づける
オダガワ動物病院は、予防策として有毒植物の除去、ひも状の物や小さな物を猫の手の届かない場所に保管すること、化学物質をロックできる戸棚に保管することを挙げています。吐く原因として異物や中毒は見逃したくないものです。ひもやヘアゴム、輪ゴム、観葉植物や切り花の置き場所は、一度猫の目線で見直しておきましょう。
ブラッシングと生活環境
オダガワ動物病院は、毛玉対策として長毛種は毎日、短毛種は週に2〜3回のブラッシングを挙げています。また、ストレス管理として生活環境をできるだけ一定に保つこと、安心できる隠れ家を複数用意することもすすめています。
ヒント
よくある質問
朝方に黄色い液体を吐きます。病気ですか
1回吐いたあと、元気にごはんを食べています。病院に行くべきですか
毛玉を吐くのは何回までなら普通ですか
食べた直後にフードをそのまま戻します
吐いたものが赤っぽく見えます
まとめ
猫が吐くことはめずらしくありませんが、吐いたものの色、回数、タイミング、吐き方、吐いたあとの様子を組み合わせて見ると、様子見でよいのか、受診すべきなのかの見当がつきやすくなります。とくに、血が混じる、短時間に何度も吐く、何も出ないのに吐こうとする、ぐったりしている、異物を口にした可能性がある、という場合は待たずに動物病院へ。そして、元気なうちから吐いた記録を残しておくことが、小さな変化に気づくいちばんの近道です。迷ったときは、電話一本でも動物病院に相談してください。
出典・参考
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