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猫の慢性腎臓病(CKD)と新薬FeliAIMの最新状況|今できる早期発見と日々のケア

対象の目安: シニア猫

ミオ食事・健康担当
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猫の慢性腎臓病(CKD)と新薬FeliAIMの最新状況|今できる早期発見と日々のケア

シニア猫と暮らしていると、猫の慢性腎臓病(CKD)という言葉を耳にする機会が増えます。近年は、猫の腎臓病に関わるとされるAIMというタンパク質を使った新薬FeliAIMのニュースも話題になりました。ただ、新薬への期待が先走りすぎると、いま本当に大切な「早期発見と日々の管理」がおろそかになりかねません。この記事では、FeliAIMの現在地を正確に整理したうえで、飼い主が今日からできるケアを落ち着いてまとめます。診断や治療は必ず動物病院で行うものですが、まず全体像を知る手がかりにしてください。

新薬FeliAIMの最新状況 — 今どこまで来ているか

まず事実の確認からです。一般社団法人AIM医学研究所の発表によると、2026年4月24日にAIM猫薬「FeliAIM」の製造販売承認申請を農林水産省に行った、とされています。対象は高齢のネコに多く見られる慢性腎臓病です。ここで押さえておきたいのは、この一次発表が述べているのは「承認申請を行った」という事実のみで、治験の結果や具体的な効果、実用化の時期については明記されていないという点です。

つまりFeliAIMは、現時点では承認申請の段階=まだ未承認の薬です。報道や解説記事のなかには実用化の見通しに触れるものもありますが、それらはあくまで開発中の情報であり、この記事では「治る」「延命が確実」といった断定はしません。今後の審査の行方を、期待しすぎず冷静に見守りたい段階だと考えておくのがよさそうです。

2026年4月24日にAIM猫薬「FeliAIM」の製造販売承認申請(農林水産省)を行ったこと、対象が高齢のネコに多く見られる慢性腎臓病であることについて。この発表には治験結果・効果・実用化時期の記載はありません。一般社団法人AIM医学研究所より。

そもそもAIMとは何か

FeliAIMの背景には、AIMというタンパク質の研究があります。nippon.comが宮崎徹氏の研究・著書を紹介した記事では、血液中のタンパク質AIMが、体内にたまった「ゴミ」の掃除に大きな役割を果たすと説明されています。AIMはたまっては困るさまざまなゴミに貼り付いて目印になり、マクロファージに効率よく食べさせる働きをするとされています。

同記事では、猫ではこのAIMがうまく働きにくいことが、腎臓病の多さと関わると考えられている、と紹介されています。血液中でAIMはIgMという抗体と結合していますが、猫の場合はそこから発進しないためにゴミ掃除が機能せず、尿細管にたまって腎臓病を引き起こす死んだ細胞などが掃除されにくい、という説明です。あくまで研究にもとづく考え方であり、すべてが確定した事実というわけではありませんが、FeliAIMがこの仕組みに着目した薬だという背景を知っておくと、ニュースの意味がつかみやすくなります。

AIMが体内の「ゴミ」の掃除に役割を果たすこと、猫ではAIMがIgMから発進せずゴミ掃除が機能しにくいと考えられていること、それが腎臓病と関わるとされることについて。宮崎徹氏の研究・著書を紹介した記事。nippon.comより。

記事の軸は「早期発見と日々の管理」

新薬の話題は希望をくれますが、いま猫の腎臓を守るために効果がはっきりしているのは、早く気づいて長く管理していくことです。CKDは進行してから対処するより、初期のうちに見つけて生活を整えるほうが、猫の負担を抑えやすいとされています。ここからは、家庭で意識したい実際のポイントを整理します。

見逃したくない初期サイン

動物再生医療センター病院の解説では、CKDでは多飲多尿(水をたくさん飲み、尿量が増え、尿の色が薄くなる)など、尿に関連した変化がまずみられ、進行すると食欲不振や体重減少、嘔吐などの全身症状を示すようになる、と説明されています。毛づやの低下がみられることもあります。

厄介なのは、初期には目立った症状が出にくいことです。同院の解説でも、腎機能が正常の4分の1にまで低下しても、症状としては多飲多尿が中心という段階があるとされています。だからこそ、ふだんの飲水量やトイレの回数、体重の変化を軽く記録しておくと、小さな異変に気づきやすくなります。

家庭で気づきたいCKDのサイン

  • 水を飲む量・おしっこの量が増え、尿の色が薄くなってきた
  • 少しずつ体重が減ってきた、または痩せてきた気がする
  • 食欲にムラが出てきた、ごはんの食いつきが落ちた
  • 毛づやがなくなり、被毛がパサついてきた
  • なんとなく元気がない、寝ている時間が増えた

定期健診と検査の意味

CKDの早期発見には、症状が出る前の定期健診が力になります。血液検査ではクレアチニン(CRE)に加え、より早い段階で上昇するとされるSDMAが参考にされ、尿検査や血圧とあわせて総合的に評価されます。動物再生医療センター病院の解説でも、一度の検査だけでなく定期的に検査を繰り返して病状を正確に把握することが大切だとされています。国際的にはIRISのステージ分類が用いられ、これにもとづいて治療方針が組み立てられます。シニア猫では、健診の頻度をかかりつけ医と相談して決めておくと安心です。シニア期の健康管理全般は

も参考にしてください。

CKDの初期に多飲多尿など尿関連の変化がみられ進行すると食欲不振・体重減少・嘔吐などが出ること、腎機能が正常の4分の1に低下しても多飲多尿が中心の段階があること、CRE・SDMA・尿・血圧を参考に定期的な検査で把握することが大切なことについて。動物再生医療センター病院より。

水分の工夫と療法食

診断後の管理では、水分と食事が大きな柱になります。ダクタリ動物病院の解説では、腎臓の尿の濃縮能が低下して脱水しやすくなるため、常に新鮮な水を飲めるようにする工夫が大切だとされ、ドライフードを水でふやかす、ウェットフードに変える、流れるタイプの給水器やぬるま湯など好みに合ったものを用意する、水を何箇所かに分けて置く、といった方法が挙げられています。食事面では、タンパク質やリン、ナトリウムなどを調整した腎臓療法食が用いられます。ただし療法食の導入や量は自己判断せず、必ずかかりつけの獣医師に相談して進めてください。

とくに夏場は脱水が進みやすい季節です。暑い時期の水分補給と泌尿器ケアの工夫は

にまとめているので、季節に合わせて取り入れてみてください。

尿の濃縮能が低下して脱水しやすいため常に新鮮な水を飲めるようにすること、ドライフードをふやかす・ウェットに変える・好みの給水器やぬるま湯を用意する・水を数か所に置くこと、塩分やタンパク質を調整した食事や腎臓療法食が用いられることについて。ダクタリ動物病院 東京医療センターより。

注意

新薬FeliAIMはまだ承認申請の段階で、効果や実用化時期は確定していません。過度に期待して受診や日々の管理を先延ばしにするのは避けてください。現時点で確立している管理(定期検診・水分の工夫・療法食・獣医師との相談)を続けることが、いま猫の腎臓を守るために最も確かな方法です。
最近よく水を飲むなと思って健診を受けたら、初期の腎臓病が見つかりました。新薬のニュースは気になりますが、まずは療法食と水分の工夫を続けて、定期的に検査してもらっています。早く気づけたことが何よりだったと感じています。
飼い主

よくある質問

FeliAIMはもう使えますか。うちの子に使いたいです
2026年4月24日にAIM医学研究所が製造販売承認申請を行ったと発表していますが、これは申請の段階で、まだ承認・実用化はされていません。使用の可否や時期は今後の審査次第です。気になる症状があるときは新薬を待つのではなく、まずかかりつけの動物病院を受診してください。
FeliAIMを使えば腎臓病は治りますか
一次発表には治験結果や効果、実用化時期の記載はなく、この記事では「治る」といった断定はできません。開発中の薬であり、効果や位置づけは今後明らかになっていく段階です。現時点で確立しているのは、早期発見と定期検診・水分・食事などの管理です。
腎臓病の早期発見のために家庭でできることは何ですか
飲水量やおしっこの量・色、体重、食欲、毛づやなど、ふだんの様子を軽く記録しておくと小さな変化に気づきやすくなります。シニア猫では定期健診の頻度をかかりつけ医と相談し、血液検査(クレアチニンやSDMA)や尿検査を受けておくと安心です。気になる変化があれば早めに受診しましょう。

まとめ

猫の慢性腎臓病(CKD)に関わるAIM猫薬FeliAIMは、2026年4月に製造販売承認申請が行われた段階で、まだ未承認です。一次発表は申請の事実のみで、効果や実用化時期は明記されていないため、過度な期待は禁物です。一方で、いま猫の腎臓を守るためにできることははっきりしています。多飲多尿や体重減少、食欲低下、毛づやの低下といったサインに早く気づき、定期健診で腎機能をチェックし、水分の工夫や療法食で生活を整えることです。新薬の行方は落ち着いて見守りつつ、今日からできる管理を、かかりつけの動物病院と一緒に続けていきましょう。

出典・参考

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