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猫の下部尿路疾患(FLUTD)とは|特発性膀胱炎・尿路結石のサインと家庭でできる予防

対象の目安: 全ライフステージ

ミオ食事・健康担当
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猫の下部尿路疾患(FLUTD)とは|特発性膀胱炎・尿路結石のサインと家庭でできる予防

「トイレに何度も行くのに、少ししか出ていない」「排尿のときに鳴く」。こうした様子は、猫に多い下部尿路疾患(FLUTD)のサインかもしれません。FLUTDは膀胱や尿道の病気をまとめた総称で、原因もひとつではなく、家庭での気づきと予防がとても大切になります。この記事では、FLUTDがどんな病気か、受診の目安になるサイン、命に関わる緊急事態、そして水分やトイレ環境など家庭でできる予防を、動物病院の解説を確認しながら整理します。診断や治療は必ず動物病院で行うものですが、まず全体像を知る手がかりにしてください。

FLUTD(猫下部尿路疾患)とはどんな病気か

FLUTDは「Feline Lower Urinary Tract Disease」の略で、みかん動物病院の解説では、猫の膀胱や尿道に影響を及ぼすさまざまな病態を総称したものとされ、含まれる病気として特発性膀胱炎・尿結石症・尿路感染症が挙げられています。イオンペットの解説でも、膀胱や尿道に関係する複数の病気の総称で、尿路結石・膀胱炎・尿道閉塞などが含まれると説明されています。

つまりFLUTDは、ひとつの決まった病気の名前ではなく、膀胱・尿道に起こる複数の不調をまとめた言い方です。なかでも代表的なのが、はっきりした原因が特定できない特発性膀胱炎と、ミネラルの結晶や石ができる尿路結石です。PS保険の解説(獣医師確認)によると、猫の尿結石で代表的なのはストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石で、リンやマグネシウム・カルシウムといったミネラルバランスが崩れたり、食事の影響で尿が酸性やアルカリ性に傾きすぎたりすると形成されやすくなるとされています。

FLUTDが猫の膀胱や尿道に影響を及ぼすさまざまな病態の総称で、特発性膀胱炎・尿結石症・尿路感染症が含まれるという記載について。みかん動物病院より。

FLUTDが膀胱や尿道に関係する複数の病気の総称で、尿路結石・膀胱炎・尿道閉塞などが含まれるという記載について。イオンペットより。

猫の尿結石で代表的なのはストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石で、リンやマグネシウム・カルシウムといったミネラルバランスの乱れや食事の影響で尿が酸性・アルカリ性に傾きすぎると形成されやすくなるという記載について。PS保険(獣医師確認)より。

原因は多因子 — ストレス・水分不足・食事・肥満

FLUTDの背景には、いくつもの要因が重なって関わっているとされます。みかん動物病院の解説では、原因としてストレス・食生活・生活習慣・尿路結石症・尿路感染症・特発性膀胱炎などが列挙され、とくに猫はストレスに敏感で、生活環境や家族構成の変化が発症につながること、十分な水分をとっていないと尿路疾患のリスクが高まることが挙げられています。

ピースにゃんこの解説(獣医師監修)でも、特発性膀胱炎は日常のストレスが原因とされ、引っ越しや同居猫との関係、トイレの衛生状態、水分不足が関係するとされています。尿路結石については食事内容が大きく関わり、ミネラルの過剰摂取が結晶化の原因になると説明されています。さらに肥満はさまざまな病気の引き金になるとされ、体重管理の大切さにも触れられています。原因がひとつではないからこそ、生活全体を整えることが予防につながります。

特発性膀胱炎は日常のストレスが原因とされ引っ越しや同居猫との関係・トイレの衛生・水分不足が関係すること、尿路結石には食事内容(ミネラルの過剰摂取)が関わること、肥満がさまざまな病気の引き金になることについて。ピースにゃんこ(獣医師監修)より。

受診の目安になる排尿のサイン

FLUTDは、ふだんの排尿の様子の変化として現れることが多い病気です。次のようなサインが見られたら、様子を見続けずに動物病院へ相談するのが安心です。

サイン具体的な様子
頻尿なのに少量何度もトイレに行くのに、尿がほとんど出ていない
排尿時の痛みいきむ、大きな声で鳴く、背中を丸める
尿の異常血が混じる(血尿)、白く濁る
トイレ以外での排尿ふだんしない場所で粗相をする
陰部を気にする下腹部や陰部をしきりに舐める
全身の様子食欲が落ちる、元気がない、落ち着きがない

みかん動物病院の解説では、頻繁にトイレに行くのに排尿量が少ない・排尿時に痛がって鳴く・血尿・トイレ以外での粗相・お腹や陰部を舐める・食欲不振や活動量の低下といった症状が挙げられています。イオンペットの解説でも、頻繁にトイレに行くのに尿が出ていない・尿に血が混じる・排尿時に痛そうな声を上げる・トイレ以外の場所で排泄するといった様子が示されています。

頻尿なのに排尿量が少ない・排尿時に痛がって鳴く・血尿・トイレ以外での粗相・お腹や陰部を舐める・食欲不振や活動量の低下という症状の記載について。みかん動物病院より。

尿が出ない尿道閉塞は一刻を争う緊急事態

FLUTDのなかでもっとも注意したいのが、尿道が詰まって尿がまったく出せなくなる尿道閉塞です。とくに尿道が細いオス猫で起こりやすいとされ、放置すると短時間で命に関わります。

注意

半日から1日尿が出ない、何度もトイレでいきむのに出ない、ぐったりする、嘔吐する、といった様子があるときは一刻を争います。とくにオス猫で尿が出ていないと感じたら、夜間や休日でも様子を見ずに、すぐに動物病院(夜間救急を含む)へ連絡してください。これは命に直結する緊急事態です。

ピースにゃんこの解説では、去勢済みのオスが高リスクとされ、尿道閉塞では6時間ほど経過すると尿毒素が全身にまわり、12時間以上尿が出ないと腎臓をはじめ全身の臓器の働きが鈍り、1日経過するころには命に関わる重篤な状態に至るとされています。みかん動物病院の解説でも、尿道が完全に閉塞すると猫の命に直接危険が及ぶと明記されています。「まだ大丈夫」と待つのではなく、尿が出ていない時点で受診することが命を守ります。

去勢済みのオスが高リスクで、尿道閉塞では6時間ほどで尿毒素が全身にまわり、12時間以上で全身の臓器の働きが鈍り、1日経過するころには命に関わる重篤な状態に至るという記載について。ピースにゃんこ(獣医師監修)より。

家庭でできる予防 — 水分・トイレ・体重

FLUTDは、日ごろの暮らしを整えることで発症や再発のリスクを下げられる面があります。ポイントは、水分をしっかりとってもらうこと、トイレを快適に保つこと、適正体重を保つことです。

FLUTD予防のためのチェック

  • 新鮮な水をいつでも飲めるようにし、水場を家の複数箇所に用意する
  • 水を飲む量が少ない子はウェットフードを取り入れて水分を補う
  • トイレは頭数プラス1個を目安に、こまめに掃除して清潔に保つ
  • トイレは静かで落ち着ける場所に置き、猫が使いやすい環境にする
  • 適正体重を保ち、肥満を避ける
  • 引っ越しや模様替えなどのストレス要因をできるだけ減らす
  • 気になるサインがあれば早めに受診し、必要に応じ療法食を獣医師と相談する

みかん動物病院の解説では、十分な水分摂取は尿路疾患の予防に非常に重要でウェットフードは水分含有量が高いこと、トイレを常に清潔に保ち使いやすく複数設置すること、年に一度は健康診断を受けることが挙げられています。ピースにゃんこの解説では、水分補給としてウェットフードや複数の給水皿、トイレは猫の頭数プラス1が理想でこまめな掃除を、体重管理として肥満を避けること、そして再発予防では療法食を使った食事療法が基本とされています。療法食は自己判断ではなく、必ず獣医師に相談してから選びましょう。

十分な水分摂取が予防に重要でウェットフードは水分含有量が高いこと、トイレを清潔に保ち複数設置すること、年に一度は健康診断を受けるという記載について。みかん動物病院より。

水を飲む量を増やす工夫や夏場の脱水対策は

で、猫が使いやすいトイレ選びは

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で、流れる水を好む子への給水器選びは

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で、それぞれ具体的にまとめています。

夏は濃縮尿に注意 — 季節の影響

FLUTDの予防で見落としがちなのが季節の影響です。夏は暑さで体から水分が失われやすく、飲水量が追いつかないと尿が濃くなりやすくなります。尿が濃縮すると結晶や結石ができやすい条件に近づくため、暑い時期はとくに水分摂取の工夫が大切です。反対に冬は寒さで水場から足が遠のいたり、運動量が減ってトイレを我慢しがちになったりします。季節ごとに、水の置き場所を増やす、ぬるめの水を用意する、ウェットフードを足すなど、飲みやすい環境をこまめに整えてあげましょう。

うちの子は水をあまり飲まないタイプで、夏に一度、トイレで何度もいきむのに少ししか出ていない日がありました。すぐ受診したら軽い膀胱炎とのことで、水飲み場を増やしてウェットフードを足すようにしてから、落ち着いて過ごせています。早めに気づけてよかったです。

よくある質問

血尿が出ていますが、元気なら様子を見てもいいですか
血尿は膀胱炎や結石などFLUTDのサインのひとつとされ、たとえ元気そうに見えても受診の目安になります。とくに尿が出にくい・出ていない様子を伴うときは緊急性が高くなります。自己判断で様子を見続けず、早めに動物病院に相談してください。
オス猫とメス猫でリスクは違いますか
尿道が細く長いオス猫は結石などで詰まりやすく、尿道閉塞のリスクが高いとされています。参照した動物病院の解説では去勢済みのオスが高リスクと説明されています。メス猫でもFLUTDは起こりますが、尿が出ていない緊急事態はとくにオス猫で注意が必要です。
水をなかなか飲んでくれません。どうすればいいですか
水場を家の複数箇所に置く、器の素材や置き場所を変える、ぬるめの水にする、流れる水を好む子には給水器を使う、といった工夫が挙げられます。あわせてウェットフードを取り入れると食事から水分を補えます。飲水量が心配なときはかかりつけの動物病院にも相談しましょう。

まとめ

FLUTD(猫下部尿路疾患)は、特発性膀胱炎や尿路結石、尿路感染症などをまとめた膀胱・尿道の病気の総称で、ストレス・水分不足・食事・肥満・トイレ環境など多くの要因が関わるとされています。頻繁にトイレに行くのに尿が少ない、排尿時に鳴く、血尿といったサインは受診の目安です。とくに尿がまったく出ない尿道閉塞は、オス猫で起こりやすく数時間から1日で命に関わる緊急事態なので、迷わずすぐに受診してください。日ごろは水分をしっかりとってもらい、トイレを清潔に保ち、適正体重を維持することが予防につながります。気になる様子があるときは早めに、そして治療や療法食は必ずかかりつけの動物病院と相談しながら進めていきましょう。

出典・参考

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