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しつけ・問題行動

多頭飼いの猫が喧嘩する・仲が悪い原因と対策|じゃれ合いとの見分け方と仕切り直し

対象の目安: 成猫中心(多頭飼い)

ハルしつけ・問題行動担当
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多頭飼いの猫が喧嘩する・仲が悪い原因と対策|じゃれ合いとの見分け方と仕切り直し

同じ家で暮らしているのに、猫同士がにらみ合ったり取っ組み合いになったりすると、「仲直りさせてあげたい」「けがが心配」と気をもんでしまいますよね。ただ、猫の取っ組み合いには遊びの延長も多く、すべてが本気の喧嘩とはかぎりません。まずは今の様子が遊びなのか争いなのかを見極め、そのうえで原因に合わせて環境を整えていくと、少しずつ落ち着いていくことが少なくありません。叱るよりも、暮らしの仕組みを整える視点で向き合っていきましょう。

じゃれ合いと本気の喧嘩を見分ける

猫は仲のよい相手とも激しい取っ組み合いをするため、パッと見ただけでは遊びなのか喧嘩なのか区別しにくいものです。ねこのきもちの解説でも、猫は仲のいい猫同士でも喧嘩のような激しいじゃれ合いをするため、一見しただけでは相性のよしあしがわかりづらいとされています。

ねこのきもちの記事に、猫は仲のいい猫同士でも喧嘩のような激しいじゃれ合いをするため、一見しただけでは相性のよしあしがわかりづらいとの記載があります。

見分けの手がかりになるのは、声と体のサインです。ねこちゃんホンポの解説では、シャーと威嚇している程度であれば問題なく、ウーッと低いうなり声を出し始めたり、しつこく首元に噛みついたりしている場合は危険とされています。

ねこちゃんホンポの記事に、シャーと威嚇している程度であれば問題なく、ウーッと低いうなり声を出したりしつこく首元に噛みついたりする場合は危険であるとの記載があります。

また、じゃれ合いなら爪や噛む力を加減し、飽きれば追いかけ回さない一方で、本気になると背中を丸めてしっぽを膨らませ、一方的に攻撃する様子が見られます。

見るところじゃれ合い(遊び)本気の喧嘩
ほぼ無言、または軽いシャー程度ウーッと低いうなり、シャーッの連発
耳・体耳は立ち気味、力が抜けている耳を伏せる、背中が丸まりしっぽが膨らむ
かみ方・爪爪をしまい甘噛みで加減する爪を立て首元などに本気で噛みつく
立場追う・追われるが入れ替わる一方が攻め続け、相手は逃げる
その後ケロッとして一緒に過ごす姿を避ける、けがや出血がある

判断に迷ったら、「攻守が入れ替わるか」「終わったあとに普通に過ごせるか」を見てみましょう。いつも一方が追われて逃げている、終わってもずっと避け合っている、けがや出血があるといったときは、遊びではなくストレスのかかる争いになっていると考えられます。

仲が悪くなる主な原因

猫はもともと単独で狩りをして暮らしてきた動物で、自分のなわばりや使えるものへのこだわりが強い生き物です。仲がこじれる背景には、いくつかの原因が重なっていることがよくあります。

資源の取り合い

トイレ・食器・水・寝床・くつろげる高い場所といった「資源」が足りなかったり、置き場所が偏っていたりすると、取り合いや小競り合いのもとになります。獣医師監修のpoponekoの解説でも、トイレの個数や食器の位置、水飲み場の数、猫個人のスペースの減少などが不仲の原因になるとされています。

poponeko(獣医師監修)の記事に、トイレの個数や食器の位置、水飲み場の数、猫個人のスペースの減少などが不仲の原因になるとの記載があります。

縄張り意識と相性

猫には縄張りを守る本能があり、他の猫が入ってくると威嚇することがあります。アニコム損保の解説でも、猫は縄張り意識を守るという本能があるため、他の猫がその縄張りに入ってくれば威嚇してしまうのも仕方がないこととされています。

アニコム損保の記事に、猫は縄張り意識を守るという本能があるため、他の猫が縄張りに入ってくれば威嚇するのも仕方がないとの記載があります。

年齢差や性格の相性、子猫のころにいろいろな猫と過ごした社会化の経験なども関係し、遊びのペースが合わないとお互いにストレスを感じやすくなります。

環境の変化と発情

引っ越しや模様替え、新しい家族や来客、家具の配置換えなどの変化は、猫にとって落ち着かない出来事です。発情期には繁殖に向けてなわばり意識が強まり、普段は仲のいい猫同士でも攻撃的になりやすくなります。

転嫁性攻撃(八つ当たり)

窓の外の野良猫や大きな物音などで興奮した猫が、その相手には手が出せず、たまたまそばにいた同居猫に攻撃を向けてしまうことがあります。これが転嫁性攻撃(八つ当たり)です。もともと仲がよかったのに急に険悪になった、というときにも起こりえます。poponekoの解説でも、元々仲のよかった同居猫でも、猫の通院や入院によって関係が悪くなることがあるとされています。

poponeko(獣医師監修)の記事に、元々仲のよかった同居猫でも通院や入院によって関係が悪くなることがあるとの記載があります。

病院から帰ったばかりの猫が、いつもと違うにおいのせいで同居猫から警戒されることもあります。

体調不良

痛みや不調があると、猫は気が立って攻撃的になることがあります。急にけんかっ早くなった、触られるのを嫌がるようになったといった変化の裏に、体の不調が隠れていることもあります。

まず整えたい環境

原因が一つに絞れないことも多いため、まずは誰の暮らしにも効きやすい「資源を増やして分ける」ことから始めます。ポイントは、数を頭数プラス1にして、置き場所を分散させることです。

  • トイレは頭数プラス1個を目安に、場所を分けて置く
  • 食器と水飲み場も少し距離を空けて複数用意する
  • 寝床やくつろげる隠れ家を、それぞれが確保できるようにする
  • キャットタワーや棚で縦の空間を増やし、上下でも距離を取れるようにする

トイレの数について、poponekoでは頭数プラス1個以上を用意して場所を分けて設置するとされ、アニコム損保やねこのきもちでも理想は猫の数プラス1個とされています。

poponeko(獣医師監修)の記事に、トイレは猫の頭数プラス1個以上を用意し、場所を分けて設置するとの記載があります。

また、ねこのきもちの解説では、お互いが2メートル以上離れているのが理想的で、キャットタワーで縦の空間を活用するとよいとされています。

ねこのきもちの記事に、お互いが2メートル以上離れているのが理想的で、キャットタワーで縦の空間を活用するとよいとの記載があります。

ヒント

資源は「数」だけでなく「分けること」が大切です。トイレを2つ並べて置いても、猫からは1か所と見えてしまいます。部屋を分ける、通り道を別にするなど、一方が待ち伏せしなくても使えるように配置しましょう。

仲が悪いときにまず見直したい環境

  • トイレは頭数プラス1個あり、置き場所を分けているか
  • 食器と水飲み場を複数、離して用意しているか
  • それぞれが安心して隠れられる寝床・隠れ家があるか
  • キャットタワーや棚で縦の空間・逃げ道を作れているか
  • 一方が通り道やトイレを待ち伏せできない配置になっているか

こじれたときの再導入(仕切り直し)の手順

すでに関係が悪化して、顔を合わせるたびに緊張が走るようなときは、いったん距離を取って、初対面をやり直すつもりで段階的に慣らし直すのが有効です。焦らず、それぞれの猫が落ち着いていることを次に進む条件にします。

  1. 1

    いったん生活空間を分ける

    まずは部屋を分け、直接顔を合わせない状態にします。それぞれが安心して食事・トイレ・睡眠をとれる環境を用意し、緊張をリセットします。

  2. 2

    においを交換して慣らす

    タオルなどをそれぞれの体にこすりつけ、相手のにおいのついた布を置いておくなどして、においから存在に慣れてもらいます。poponekoでは、におい交換は1から2週間ほど行うとされています。

  3. 3

    姿が見える状態に慣らす

    ケージ越しやドアを少し開けるなど、直接は接触しない形で相手の姿を見せます。落ち着いていられるようなら次へ進みます。

  4. 4

    短時間の対面から始める

    キャリーケースやケージ越しなど安全を保った状態で、まずは5分ほどの短い対面から始め、様子を見ながら少しずつ時間を延ばします。

  5. 5

    ごはんやおやつと結びつける

    対面のときにおやつやごはんを一緒に出し、相手がいる状況をよい経験と結びつけます。うなり合いが出たら一段階戻し、無理をしないようにします。

再導入の手順はpoponekoやアニコム損保の解説をもとにしています。poponekoでは、数日はケージなどで新しい環境に慣らしてから対面させ、初めての対面は5分程度として少しずつ時間を延ばすとされています。

poponeko(獣医師監修)の記事に、におい交換を1から2週間ほど行うこと、初めての対面は5分程度として少しずつ時間を延ばすとの記載があります。

猫同士が慣れるには2週間から1か月ほどかかることもあるとされているので、一気に進めず、その子たちのペースに合わせてください。新しい猫を迎えたばかりで関係づくりの最初でつまずいている場合は、

あわせて読みたい

多頭飼いと先住猫との顔合わせ|段階的な進め方とストレス対策

もあわせて参考にしてください。

やってはいけない対応

よかれと思ってやったことが、かえって関係をこじらせることがあります。次のような対応は避けましょう。

  • 喧嘩をした猫を叱る・たたくなどの罰を与える
  • 仲が悪い猫同士を、飼い主の都合で無理に近づける
  • 興奮している猫の間に素手で割って入る
  • 驚かせようと水をかける、大声で怒鳴る

poponekoの解説では、仲の悪い猫同士を無理に近づけたり、攻撃したら叱ったり叩いたりといった罰を与えると、余計に仲が悪くなってしまうことがあるとされ、強制的に接触させることは、けがをさせるだけでなくお互いに嫌な経験を蓄積させてしまうとされています。

poponeko(獣医師監修)の記事に、仲の悪い猫同士を無理に近づけたり罰を与えると余計に仲が悪くなること、強制的な接触はけがや嫌な経験の蓄積につながるとの記載があります。

止めたほうがよい場面もありますが、その場合も体で割って入らないのが基本です。ねこちゃんホンポやペテモの解説では、猫同士の喧嘩は基本的に人が仲裁する必要はないとされる一方、激しく攻撃してけがをしそうなときは、大きな音を立てて気をそらしたり、間についたてを立てて姿を見えなくしたりして落ち着かせるとよいとされています。

ペテモ(イオンペット)の記事に、間に入ると飼い主が攻撃されてけがをする危険があること、2匹の間に板状のものを立てて姿を見えなくし闘争心を落ち着かせるとよいとの記載があります。

先住猫と成猫を一緒にしたら毎日にらみ合いに。焦って対面させていたのが逆効果でした。一度部屋を分けてにおい交換からやり直し、トイレと寝床を増やしてタワーで高い場所を作ったら、少しずつ同じ空間で過ごせるようになりました。

受診・専門家に相談する目安

多くは環境の見直しと仕切り直しで落ち着いていきますが、次のようなときは自己判断せず、動物病院や猫の行動に詳しい専門家に相談することを検討してください。

  • ひどいけがをするような激しい喧嘩が、何度も繰り返される
  • もともと仲がよかったのに、急に攻撃的・険悪になった
  • 過剰な毛づくろい、食欲不振、トイレの失敗や頻尿など、心身の不調のサインが出ている
  • 特定の場所や時間に決まって攻撃が起きる

poponekoの解説でも、ひどいけがをするレベルの喧嘩が何度も起きる場合は専門家の力を借りる必要があるとされ、過剰グルーミングや膀胱炎、食欲不振などの精神的・身体的な不調が現れている場合も獣医師に相談するとよいとされています。

poponeko(獣医師監修)の記事に、ひどいけがをするレベルの喧嘩が何度も起きる場合は専門家に相談すること、過剰グルーミングや膀胱炎、食欲不振などの不調があるときは獣医師に相談するとの記載があります。

注意

急に性格が変わったように攻撃的になった、触られるのを嫌がる、隠れて出てこないといった変化の裏には、痛みや病気が隠れていることがあります。行動の問題と決めつけず、体調面もあわせて動物病院で相談してください。マーキングや不安のサインが強いときは

あわせて読みたい

猫の分離不安のサインと対策|留守番中の鳴き・粗相・過剰グルーミングの向き合い方

も参考になります。

よくある質問

猫同士の喧嘩は止めるべきですか?
シャーと威嚇し合う程度や、攻守が入れ替わる取っ組み合いは、基本的に人が仲裁する必要はないとされています。ただし、一方が本気で首元に噛みついたり、けがをしそうなほど激しいときは、大きな音で気をそらす、間についたてを立てるなどして落ち着かせます。素手で割って入ると飼い主がけがをする危険があるため避けてください。
もともと仲がよかったのに急に喧嘩するようになりました。なぜですか?
外の刺激や物音で興奮した猫が同居猫に八つ当たりする転嫁性攻撃や、通院・入院でにおいや様子が変わったこと、発情、体調不良などが背景にあることがあります。まずは一度距離を取り、落ち着いてから再導入します。急な変化や体調のサインがあるときは受診も検討してください。
トイレや食器はどのくらい用意すればいいですか?
トイレは頭数プラス1個を目安に、場所を分けて設置するのが基本です。食器や水飲み場、寝床も複数用意し、少し離して置くと取り合いを防ぎやすくなります。数を増やすだけでなく、一方が待ち伏せできないよう配置を分けることが大切です。
仲直りさせようと無理に近づけてもいいですか?
逆効果になりやすいので避けてください。無理に近づけたり、喧嘩を叱ったりすると、お互いに嫌な経験が積み重なって関係がこじれることがあります。いったん分けて、におい交換から短時間の対面へと段階的に慣らし直すほうが安全です。

まとめ

一緒に暮らす猫同士の喧嘩や不仲は、まず遊びなのか本気の争いなのかを見分けることから始まります。うなり声や毛の逆立ち、一方的な攻撃やけがの有無が手がかりです。仲がこじれる背景には、資源の取り合いや縄張り、相性、環境の変化、転嫁性攻撃、体調不良などがあります。トイレや食器・寝床を頭数プラス1に増やして分散し、縦の空間と隠れ家で距離を保てるようにすると、多くのケースで緊張がやわらいでいきます。こじれたときは一度分けて、におい・視覚・短時間の対面へと段階的に仕切り直しましょう。叱ったり無理に近づけたりは逆効果です。急な性格の変化や体調のサインがあるときは、病気が隠れていることもあるため、動物病院への相談を優先してください。それぞれの子のペースを尊重しながら、少しずつ穏やかな距離感を育てていきましょう。

出典・参考

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