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同居猫・同居犬を亡くしたあと、残された猫に起きる行動変化|飼い主調査でわかること、できるケアと受診の目安

対象の目安: 全ライフステージ

ソラ編集長 / 住環境・多頭飼い担当
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同居猫・同居犬を亡くしたあと、残された猫に起きる行動変化|飼い主調査でわかること、できるケアと受診の目安

長く一緒に暮らした猫や犬を見送ったあと、家に残された猫の様子がいつもと違う。夜中に長く鳴く、亡くなった子がいつも寝ていた場所に座り込む、部屋から部屋へ歩き回って何かを探しているように見える、ごはんを残すようになった。飼い主自身がつらい時期に重なるので、「この子も悲しんでいるのだろうか」「私の落ち込みが伝わってしまったのだろうか」と、答えの出ない問いを抱えがちです。ここでは、この現象を調べた飼い主調査の数字をていねいに確認しながら、断定を避けた読み方と、いま家でできることを整理します。

研究でわかっていること|手がかりになる2つの飼い主調査

このテーマは長く「うちの子はこうだった」という逸話に頼ってきた分野で、体系的なデータはまだわずかです。現時点で手がかりになるのは、次の2つの飼い主アンケート調査です。

ひとつは、米オークランド大学のGreeneとVonkによる調査で、Applied Animal Behaviour Science誌の第277巻(論文番号106355・2024年)に掲載されました。412名の猫の飼い主を対象に、残された猫452匹について、亡くなった同居動物との関係と、死後すぐおよび長期の行動変化をたずねています。報告された内容をまとめると、猫は眠る・食べる・遊ぶといった行動が減り、人やほかのペットに甘えを求める、隠れる、ひとりで過ごす、いなくなった相手を探しているように見える、といった行動が増えていました。

この調査で興味深いのは、変化の大きさを予測したのが「関係の濃さ」だった点です。1日のうち一緒に過ごす時間が長かった組み合わせほど、悲嘆に似た行動や怖がりの増加が報告され、関係が良好だったほど、眠る・食べる・遊ぶの減少が報告されました。同居期間が長いほど、死後の注意要求が増えたという報告も多くなっています。そして、亡くなったのが同居犬でも同居猫でも、猫の反応に統計的な差は見られませんでした。

飼い主412名・残された猫452匹を対象とした調査で、猫は眠る・食べる・遊ぶが減り、人やほかのペットへの注意要求、隠れる、ひとりで過ごす、いなくなった相手を探すように見える行動が増えたと報告されたこと、一緒に過ごす時間の長さや関係の良好さが変化の大きさを予測したこと、同居犬を亡くした場合と同居猫を亡くした場合とで猫の反応に有意差がなかったこと、考察で2016年の調査と一致した変化として甘えを求める行動の増加・鳴きの増加・食べる量の減少の3点が挙げられていること、飼い主自身の悲しみが強いほど残された猫の睡眠・ひとりで過ごす時間・隠れる行動の増加が報告されたことについて。Greene B, Vonk J(2024)Applied Animal Behaviour Science 277: 106355より。

もうひとつは、その8年前にあたる2016年、Animals誌6巻11号(論文番号68)に掲載されたWalkerらの調査です。オーストラリアとニュージーランドで、RSPCAやSPCAの会員向け媒体、ニュージーランドの動物病院を通じて配布された質問紙をもとに、有効回答279件を分析しました。同居動物を亡くしたあとに少なくとも1つの行動変化があったと飼い主が答えた、犬159匹・猫152匹が対象です。項目ごとの内訳が公開されているので、具体的にどんな変化がどれくらいの割合で報告されたのかを確認できます。

数字で見る|残された猫に報告された変化

2016年の調査のうち、猫(152匹)についての主な数字を整理します。この152匹は、何らかの行動変化が報告された猫に限った母数です(調査対象となった生存動物414匹のうち、少なくとも1つの変化があったと答えられたのは75%にあたる311匹で、その内訳が犬159匹・猫152匹)。裏を返せば、生存動物の約25%は「変化なし」と回答されています。以下はいずれも飼い主が「変化があった」と回答した割合で、猫の実際の内面を測ったものではない点にご注意ください。

項目報告された内容割合
愛情行動何らかの変化があった78%
愛情行動(内訳)前より甘えを求めるようになった40%
愛情行動(内訳)べったりと離れなくなった22%
愛情行動(内訳)逆に甘えを求めなくなった15%
縄張り行動何らかの変化があった63%
縄張り行動(内訳)亡くなった子のお気に入りの場所を探す36%
縄張り行動(内訳)いつもより高い場所に行きたがる13%
縄張り行動(内訳)隠れて過ごす時間が増えた9%
鳴き鳴く頻度が増えた43%
鳴き鳴き声の音量が大きくなった32%
食事食べる量が減った21%
食事食べる速さが落ちた12%
食事まったく食べなくなった3%
睡眠眠る時間が増えた20%
睡眠いつもの寝場所を避けるようになった15%
攻撃性ほかの動物への攻撃性が増えた12%

一方で、「変化なし」の回答も決して少なくありません。何らかの変化が報告されたこの152匹のなかでも、食べる量については67%、眠る時間については76%が変化なしと答えられています。「残された猫は必ず落ち込む」という話ではなく、むしろ何も変わらない子のほうが多い項目もある、というのが実際のところです。

なお、睡眠については2つの調査で変化の方向が一致していません。2024年の調査は全体として眠る・食べる・遊ぶの減少を報告していますが、2016年の調査で最も多かった睡眠の変化は「増えた」の20%(減った5%・変化なし76%)でした。2024年の論文自身も、2016年の調査と一致したのは甘えを求める行動の増加・鳴きの増加・食べる量の減少の3点だと述べていて、睡眠は一致した項目として挙げていません。さらに2024年の調査では、飼い主の悲しみが強いほど「よく眠る」「ひとりで過ごす」「隠れる」という報告が増える傾向も示されています。眠りの変化は、とくに読み取りが難しい項目と考えておくのが安全です。

持続期間についても目安が示されています。猫では愛情行動の変化が中央値で2〜6か月、縄張り行動と鳴きの変化は中央値で2か月以下。犬と猫を合わせた全体では、報告された行動変化の持続は中央値で6か月未満でした。いま目の前の変化が一生続くわけではない、という見通しは、飼い主にとって少し支えになるかもしれません。

オーストラリアとニュージーランドで実施された飼い主アンケート(有効回答279件、犬159匹・猫152匹)で、猫では愛情行動の変化78%・縄張り行動の変化63%が多く、鳴く頻度の増加43%・音量の増加32%、食べる量の減少21%、眠る時間については増加20%・減少5%・変化なし76%などが報告されたこと、この152匹が生存動物414匹のうち少なくとも1つの行動変化が報告された311匹(75%)の一部であること、猫の愛情行動の変化は中央値2〜6か月、縄張り行動と鳴きの変化は中央値2か月以下で、両種を通じた行動変化の持続は中央値6か月未満だったことについて。Walker JK, Waran NK, Phillips CJC(2016)Animals 6(11): 68より。

「悲しんでいる」と断定できない理由

数字を見ると、つい「やはり猫も悲しむのだ」とまとめたくなります。けれど、どちらの論文も、そこまでは踏み込んでいません。理由は大きく3つあります。

1つめは、どちらも飼い主が見て答えたアンケートであり、死の前後で猫を直接観察したデータではないことです。2024年の論文の著者らは、これを自分たちの研究のもっとも重大な限界として明記しています。

2つめは、飼い主自身の心の状態が、報告内容に影響しうることです。同じ論文では、残された猫への愛着が強い飼い主ほど「甘えを求めるようになった」という報告が増え、亡くなった子への悲しみが強い飼い主ほど「ひとりで過ごす」「よく眠る」「隠れる」が増えたという報告が多かったと述べられています。著者らは、これを飼い主自身の悲嘆を猫に投影する擬人化の可能性として位置づけ、逆に、亡くなった子と回避的な愛着関係だったと答えた飼い主は、残された猫の悲嘆に似た行動を少なく報告したことも示しています。

3つめは、変化の起点が「死」とは限らないことです。死が予期されていた場合、残された猫は死の数週間前から、同居動物の病気やけがの手がかりに反応していた可能性があると論文は指摘しています。加えて、家庭の生活リズム、飼い主のふるまい、食事や遊びのタイミングなど、死をきっかけに変わったのは猫の気持ちだけではありません。

メモ

つまり、いま起きている変化を「悲しみ」と言い切ることも、「気のせい」と切り捨てることも、どちらも現時点のデータからは支持されません。飼い主にできるのは、原因の名前を決めることより、変化の内容を具体的に記録し、暮らしの側を整え、必要なら獣医師に相談することです。

残された猫のためにできること

各団体の解説に共通しているのは、意外にも「特別なことをしない」という方向性です。International Cat Careは、家の中のいつもの流れをできるだけ保つことをすすめ、予測できることの価値はいつでも大切だが、いまはとくに重要だと説明しています。RSPCA Australiaも、残された猫に安定と安心を提供するために毎日のルーチン、たとえば食事の流れをできるだけ維持することが望ましいとしています。

  1. 1

    生活リズムを変えない

    食事の時間、遊びの時間、就寝と起床、留守番の時間帯をそのままに保ちます。「かわいそうだから」と在宅時間を急に増やし、数週間後に元へ戻すと、猫にとっては変化が二度起きることになります。
  2. 2

    資源の数と置き場所を保つ

    トイレ・水・食事場所・寝床・隠れ場所は、亡くなった子の分をすぐに撤去せず、頭数に対して余裕を持たせたまま残します。International Cat Careは、屋外の縄張りを亡くなった子が守っていた場合、近隣の猫が入り込んでくることがあるため、家の中に安心して排泄できるトイレを複数置いておくよう挙げています。
  3. 3

    猫から近づける状態をつくる

    Cats Protectionは、死のあとに一緒に過ごす時間を急に増やすことは避けるようすすめています。増えた関心そのものが、同居動物を失ったかもしれないストレスに上乗せされるためです。International Cat Careも、こちらから慰めにいくより、猫が自分から接触を始められるようそばにいる形をすすめています。
  4. 4

    遊びと食事で1日の骨格を作る

    短い遊びを1日2〜3回、決まった時間に入れます。狩りに似た動きで終わらせて、そのあとに食事という流れは、鳴きが増えている猫の生活を組み立て直すのに役立ちます。
  5. 5

    においは一気に消さない

    International Cat Careは、可能であれば亡くなった猫のお気に入りの寝具を急いで片づけないほうがよく、においが少しずつ薄れていくことが、その個体がもういないことの確認になると説明しています。逆に、洗剤の香りが強い掃除で家中のにおいを一度に塗り替えるのは避けたいところです。
  6. 6

    記録を1週間つける

    食べた量、飲水、排泄の回数、鳴いた時間帯、隠れていた時間をメモします。受診が必要になったとき、この記録がそのまま獣医師への説明になります。

RSPCA Australiaは、不安やストレスがあるように見える場合にフェロモンディフューザーが役立つことがあるとも挙げています。効果の見込みと限界については

もあわせてご覧ください。

長く一緒に暮らした先住猫を見送ったあと、残った子が夜中に廊下で長く鳴くようになった。抱き上げても落ち着かず、こちらもつらかったが、食事と遊びの時間だけは前と同じに保ち、亡くなった子のベッドはそのまま置いておいた。数週間かけて、鳴く時間が少しずつ短くなっていった — こうした語りは、同居動物を見送った家でよく聞かれます。落ち着くまでの期間には個体差が大きく、変化をまったく見せない猫もいます。
大きな喪失のあとによく聞かれる声(特定の個人の体験談ではありません)

注意

なお、遺体を残された猫に見せるかどうかについては、解説のあいだで温度差があります。International Cat Careは、感染のリスクがなく状況的に可能であれば見せても害はないとしつつ、遺体についた見慣れないにおいに否定的に反応する猫もいると述べています。Cats Protectionは、見せること自体は条件が整えば可能としたうえで、それが猫の立ち直りを助けるという研究はないと明記しています。どちらにするかは、猫の性格とご家族の気持ちで決めてかまいません。

食欲が落ちたときの受診の目安

もっとも注意が必要なのが食事です。2016年の調査でも、摂食行動の変化が健康に影響したと答えた飼い主が猫で9%いました。そして猫には、食べない時間が続くこと自体が新たな危険になるという事情があります。

猫の膵炎に関する2021年のACVIMコンセンサスステートメントでは、膵炎の猫の栄養管理についての記述ではあるものの、食欲がない、あるいは食べられない状態が続くと肝リピドーシスを発症する猫がおり、それが死亡率を大幅に高めることが記されています。「悲しんでいるだけだから、そのうち食べるだろう」と様子見を続けるのが、いちばん避けたい選択です。

残された猫で、早めに動物病院へ相談したいサイン

  • 成猫が丸1日(24時間)以上まったく食べていない
  • 子猫・7歳以上のシニア猫・持病のある猫が、半日〜1日食べていない
  • 食べず、水も飲まない状態が12〜24時間続いている
  • 嘔吐や下痢を繰り返している、よだれが多い、口を気にする
  • ぐったりして動かない、呼びかけへの反応が鈍い
  • 呼吸が速い・浅い、口を開けて呼吸している
  • 白目や歯ぐきが黄色っぽい(黄疸が疑われる)
  • 体重が目に見えて減った、抱いたときに骨が目立つようになった
  • トイレに何度も行くのに尿がほとんど出ていない
  • 排泄が確認できない日が続いている

食べない時間の目安については、動物病院の解説でも、健康な成猫なら24時間以上食べない状態は注意が必要で、48時間以上食べないときは元気そうに見えても受診するよう、子猫や高齢猫は半日から1日で受診を検討するよう示されています。同じ解説では、食事を取らず、かつ水も飲まない状態が12〜24時間続く場合は、年齢に関わらずすぐに受診するようにとも示されています。International Cat Careも、残された猫が食べなくなった場合や体調不良の兆候がある場合はすぐに動物病院へ連絡するようすすめ、どんな兆候であっても純粋に感情的な原因によるものだと決めつけるべきではないと述べています。

注意

ここに挙げた目安は一般的な考え方で、診断ではありません。同居動物を亡くした直後は、飼い主の側も「気持ちの問題だろう」と解釈しやすい時期です。腎臓病、甲状腺の病気、口腔内の痛みなど、たまたま同じ時期に始まった不調が見逃されることもあります。当てはまる項目があるとき、あるいは判断に迷うときは、様子見を続けずかかりつけの動物病院へご相談ください。食が細いときの家庭での工夫は

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猫がごはんを食べない原因と対策|受診すべきサインと時間の目安

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新しい猫を迎えるかは、いま決めなくていい

家の中が静かになると、「この子がさみしがっているなら、もう1匹迎えたほうがいいのでは」という考えが浮かびます。ただ、各団体の解説は、この判断を急がないようそろって促しています。

International Cat Careは、慣れ親しんだ長年の予測可能な相手を、若くて騒がしい子猫に置き換えることは、通常は適切な代わりにはならないと説明しています。ほかの猫に依存的な関係を作りやすいタイプの猫では利益になる場合もあるが、新入りを拒否して、いなくなった慣れた相手のほうを求め続けることもある、とも述べています。Cats Protectionは、猫が同居相手を必要としているように見えても、幸せに暮らすために仲間が必要なわけではないと補足しています。RSPCA Australiaも、猫同士の緊張は猫のストレスと苦痛のよくある原因であり、亡くなった子ととても仲が良かったとしても、別の個体である新しい猫を好きになるとは限らないと注意を促しています。

ヒント

多頭飼いだった家で1匹が欠けた場合、残った猫同士の関係が組み替わっていくことがあります。International Cat Careは、これも立ち直りの過程の複雑な一部であり、基本的には人が介入せず、猫たちが自分たちで安定を取り戻すのに任せるのがよいとしています。ただし明らかな問題が形づくられつつあると感じたら、動物病院に相談し、必要に応じて猫の行動に詳しい専門家を紹介してもらうようすすめられています。多頭の関係の見直し方は

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多頭飼いの猫が喧嘩する・仲が悪い原因と対策|じゃれ合いとの見分け方と仕切り直し

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迎えると決めた場合も、段階を踏んだ導入は省略できません。International Cat Careは、ゆっくりと慎重な導入こそが2匹が互いを受け入れて良好な関係を築ける可能性を高めるとして、この過程を急がないようすすめ、顔合わせの最初のステップとしてにおいの交換を挙げています。においの交換から始める顔合わせの進め方は

にまとめています。少なくとも、残された猫の食事・睡眠・排泄が元の水準に戻ってから検討する、くらいの余裕を持ちたいところです。

よくある質問

猫は同居していた仲間の死を理解しているのでしょうか
現時点のデータでは、そこまでは言えません。手がかりになる2つの飼い主調査は、いずれも飼い主が見て答えたアンケートで、猫が死という出来事をどう認識しているかを直接測ったものではありません。2024年の論文の著者らも、結果が飼い主自身の悲嘆の投影を反映しているのか、猫も実際に悲嘆を経験しうるのかを判断するには、今後の研究が必要だと結論づけています。
亡くなったのが猫ではなく犬でした。猫にとっては影響が小さいのでしょうか
小さいとは言えません。2024年の調査では、亡くなったのが同居犬でも同居猫でも、残された猫の反応に統計的な差は見られませんでした。犬と猫はコミュニケーションの信号が違っても穏やかに同居でき、一緒に眠ったり遊んだりしていた組み合わせも報告されているためだと論文は考察しています。種類より、その相手とどれだけ時間を共有していたかのほうが関係していそうです。
行動の変化はどれくらい続きますか
2016年の調査では、報告された行動変化の持続は犬と猫を通じて中央値6か月未満でした。猫では愛情行動の変化が中央値2〜6か月、縄張り行動と鳴きの変化は中央値2か月以下です。ただし個体差が大きく、数日で落ち着く猫もいれば、まったく変化を見せない猫もいます。数か月たっても食事や排泄が元に戻らない場合は、時間の問題ではなく体調の問題として動物病院に相談してください。
よく鳴くようになりました。やめさせたほうがよいですか
叱って止めるより、食事・遊び・就寝のリズムを整え直すほうが現実的です。2016年の調査でも、鳴く頻度の増加は猫でもっとも目立つ変化のひとつで、中央値では2か月以下で落ち着いています。ただし、シニア猫の夜間の大きな鳴きは、高血圧や甲状腺の病気、認知機能の変化などが背景にあることもあるため、続く場合は一度受診をご検討ください。
亡くなった子の食器やベッドは、すぐ片づけるべきでしょうか
International Cat Careは、可能であれば急いで片づけないほうがよく、においが徐々に薄れていくことが、その個体がもういないことの確認になると説明しています。飼い主の気持ちとして目に入るのがつらい場合は、無理をする必要はありません。その場合も、家中のにおいを一度に塗り替えるような大掃除は避け、猫が使っている寝床やお気に入りの場所のにおいは残しておくと安心しやすくなります。
飼い主が泣いていると、猫にも悪い影響がありますか
International Cat Careは、大切な存在を失うことは非常につらい経験である一方、それが飼い主の心の状態やふるまいに与える影響が、結果として猫にも影響しうると説明しています。泣くのを我慢する必要はありませんが、食事や遊びの時間だけは普段どおりに保つ、生活リズムを急に変えないといった形で、猫にとって予測できる部分を残しておくことが助けになります。

まとめ

同居していた猫や犬を亡くしたあと、残された猫が鳴く、探す、食が細る、よく眠る、甘えが増えるといった変化を見せることは、飼い主調査でくり返し報告されています。2024年の調査では、亡くした相手が犬でも猫でも反応に差はなく、一緒に過ごしていた時間の長さや関係の良好さが変化の大きさと結びついていました。2016年の調査では、猫の愛情行動の変化78%、縄張り行動の変化63%、鳴く頻度の増加43%といった数字とともに、変化の持続は中央値で6か月未満と示されています。

ただし、どちらも飼い主の見立てに基づく調査で、飼い主自身の悲嘆や愛着が報告を左右しうることは論文自身が限界として挙げています。「悲しんでいる」と断定する必要はありません。いまできるのは、生活リズムと資源配置を保ち、においを一気に消さず、猫のほうから近づける距離を保ちながら、食事と排泄を毎日確かめることです。そして、食欲が落ちた状態が続くときは感情のせいと決めつけず、動物病院へご相談ください。飼い主にとっても静かでつらい時期ですが、猫にとっての「いつもどおり」を守ることが、いちばん確かな支えになります。

出典・参考

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