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猫のサマーカットは必要?獣医師の見解とメリット・デメリット、正しい夏の暑さ対策

ミオ食事・健康担当
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猫のサマーカットは必要?獣医師の見解とメリット・デメリット、正しい夏の暑さ対策

夏が近づくと、「毛が長くて暑そうだから短く刈ってあげたほうがいいのかな」と考える方は少なくありません。猫の毛を短く刈る「サマーカット」は、見た目にも涼しげで、暑さ対策になりそうに思えます。けれども、獣医師のなかには極端なカットに慎重な意見もあり、一概に「したほうがよい」とは言い切れません。この記事では、サマーカットの種類や役立つケース、注意点、そして本来おすすめされる暑さ対策までを中立に整理します。迷ったときは、かかりつけの獣医師に相談してから判断してください。

サマーカットとは?主な種類

サマーカットは、夏に向けて猫の被毛をバリカンなどで短く刈るお手入れのことです。動物病院やトリミングサロンで行われることが多く、刈り方にはいくつかの種類があります。

代表的なものとして、毛の流れに沿って尻尾まで全身を刈る「全身バリカンカット」、顔周りと尻尾の先だけ毛を残して体を短くする「ライオンカット」、お尻周りやお腹など一部だけを刈る「部分カット」があります。

サマーカットの種類として、全身バリカンカット、顔周りと尻尾の先を残すライオンカット、お尻周りやお腹など一部のみの部分カットが紹介されています。出典: あいづま動物病院。

一般的には、頭部と四肢の先、尾の先を残して他をバリカンで刈るスタイルが知られています。手足は靴下を履いたように、尾はライオンの尻尾のように、顔は丸く整える形です。

サマーカットは頭部と四肢の先、尾の先を残して他をバリカンで刈るのが一般的で、手足は靴下を履いたよう、尾はライオンの尻尾のよう、顔は丸く整えると説明されています。出典: 日本動物医療センター。

被毛の役割と、獣医師が極端なカットに慎重な理由

サマーカットを考える前に知っておきたいのが、被毛そのものの役割です。被毛には、外気温との間に被毛の厚さ分の空気の層を保ち、暑さや寒さの影響から被毛の下の体を守るはたらきがあります。つまり毛は、暑さから体を守る「断熱材」のような役目も果たしているのです。

そのため、暑さ対策として被毛を極端に短くカットしてしまうのはおすすめしない、という獣医師の見解があります。とくに長毛種や密度の高い被毛の猫は寒冷を遮断する効果が高い一方で、暑い環境では体の熱を逃がしにくく、体調を崩してしまうことがあるとされています。

被毛には外気との間に空気の層を保ち体を守る役割があり、暑さ対策で極端に短く刈るのはおすすめしないとする獣医師の見解が紹介されています。長毛種や密度の高い被毛の猫は熱を逃がしにくく体調を崩すことがあるとされています。出典: ねこのきもち。

注意

「涼しくしてあげたい」という思いで全身を極端に短く刈ってしまうと、かえって暑さの影響を受けやすくなることがあります。カットするかどうか、どの程度にするかは、自己判断せずトリミングサロンや動物病院に相談してから決めてください。

どうしてもカットする場合は、毛をすいて通気性を上げる、腹部の毛を少し短くして体熱の放散を促す、短くしすぎない、といった工夫が挙げられています。

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サマーカットが役立つケース

一方で、サマーカットが暮らしの助けになる場面もあります。毛玉ができやすい猫では毛玉の予防に、高齢や病気で自力のグルーミングが難しい猫では体の清潔を保つのに役立つことがあります。また、抜け毛が多い猫では飲み込む毛が減り、毛球症(飲み込んだ毛がお腹にたまる状態)の対策につながるとされ、長毛種の熱中症予防の一助になるという考え方もあります。

毛玉ができやすい猫の毛玉予防、高齢や病気で自力グルーミングが難しい猫の清潔維持、抜け毛が多い猫の毛球症予防、長毛種の熱中症予防に向いている場合があると紹介されています。出典: あいづま動物病院。

長毛で毛玉ができやすい猫はもちろん、短毛でもグルーミングが上手くできず毛玉ができやすい猫、抜け毛が多い猫では、毛のボリュームが減ることで毛球症対策になるとも説明されています。

長毛で毛玉ができやすい猫、短毛でもグルーミングが上手くできず毛玉ができやすい猫、抜け毛が多い猫が対象として挙げられ、毛のボリュームが減ることで毛球症対策になると説明されています。出典: 日本動物医療センター。

デメリットと注意点

サマーカットには、あらかじめ知っておきたい注意点もあります。まず、色素が薄い毛の猫では、毛を刈って皮膚が露出することで紫外線による皮膚炎に特に注意が必要とされています。皮膚が直射日光に当たる可能性がある点は、複数の情報でも共通して指摘されています。

色素が薄い毛の猫は紫外線による皮膚炎に特に注意が必要とされ、見慣れないバリカンやハサミの音が猫に不安や恐怖を与えること、一度短くすると毛質が変わったり綺麗に生えそろわず元に戻らないことがあると説明されています。出典: あいづま動物病院。

次に、毛の生え方への影響です。一度短くすると毛質が変わったり、綺麗に生えそろわず元の毛に戻らないことがあると言われています。稀に生えそろうのに時間がかかったり、まばらに生えたりすることもあるとされています。

稀に生えそろうのに時間がかかったりまばらに生えたりすること、繊細な猫は違和感やストレスから普段以上にグルーミングをしてしまうこと、外見の印象が大きく変わることがデメリットとして挙げられています。出典: 日本動物医療センター。

さらに、心への負担も見逃せません。見慣れないバリカンやハサミの音は猫に不安や恐怖を与えることがあり、繊細な猫は違和感やストレスから普段以上にグルーミングをしてしまうこともあります。カット後に同じ場所を執拗に舐め続け、皮膚炎や脱毛を引き起こす可能性も指摘されています。

カット後は、短毛化によって寒がりになるため室温を適切に管理する、室内で過ごすことを優先して紫外線対策を行う、皮膚の赤みやかゆみなどの異常がないかチェックする、といったケアが大切です。

カット後のケアとして、寒がりになるため室温を適切に管理すること、室内で過ごすことを優先し紫外線対策を行うこと、皮膚の赤みやかゆみなどの異常をチェックすることが挙げられています。出典: あいづま動物病院。

本来の暑さ対策はエアコンとブラッシング

暑さ対策として最も基本になるのは、被毛を刈ることよりも室内環境の調整です。まずはエアコンで室温を調節することが最優先とされ、あわせて毎日こまめにブラッシングして被毛の間の通気性を上げることが勧められています。ブラッシングは抜け毛を減らし、毛玉やヘアボールの予防にもつながる日々のケアです。

本来の暑さ対策として、エアコンで室温を調節すること(最優先)と、毎日こまめにブラッシングして被毛間の通気性を上げることが勧められています。出典: ねこのきもち。

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そして注意したいのが、暑さのサインです。猫が口を開けてハアハアと呼吸するパンティングをしているときは、すでに体温が上がって自分では下げられず、苦しくなっている可能性があります。この状態が続く場合は熱中症の可能性があるため、すぐに獣医師に連絡してください。

注意

パンティング(口を開けての呼吸)が見られたら、まず涼しい環境に移し、続くようであれば熱中症を疑ってすぐに動物病院へ連絡してください。猫は暑さの不調を隠しがちなので、早めの対応が大切です。
長毛の子を飼っていて、夏は毎年サマーカットに悩みます。獣医さんに相談したら「全身を刈るより、お腹まわりを少しすいてエアコンをしっかり効かせるほうがこの子には合う」と言われ、うちはそうしています。無理に全部刈らなくてよかったです。
サマーカットをすれば涼しくなって熱中症を防げますか
被毛には体を暑さや寒さから守る空気の層をつくる役割があり、極端に短く刈るとかえって熱の影響を受けやすくなることがあります。暑さ対策の基本はエアコンでの室温管理とこまめなブラッシングです。カットの可否や程度は動物病院やトリミングサロンに相談して判断してください。
サマーカットをした後、毛は元どおりに生えますか
多くはまた生えてきますが、一度短くすると毛質が変わったり、綺麗に生えそろわなかったり、生えそろうのに時間がかかることがあると言われています。とくに毛の生え方が気になる場合は、事前に獣医師やトリマーに相談しておくと安心です。
どんな猫にサマーカットが向いていますか
毛玉ができやすい猫や、高齢や病気で自力のグルーミングが難しい猫、抜け毛が多く毛球症が心配な猫では、清潔維持やケアの助けになることがあります。ただし色素の薄い毛の猫は紫外線に注意が必要です。個々の状態はかかりつけの獣医師に相談してください。

まとめ

サマーカットは「夏だから必ず必要」というものではなく、猫の被毛のタイプや体質、暮らし方によって向き不向きがあります。被毛には体を守る役割があり、暑さ対策として極端に短く刈ることには慎重な意見もあります。一方で、毛玉ができやすい猫や自力グルーミングが難しい高齢猫では、清潔を保つ助けになることもあります。紫外線や生えそろい、ストレスといった注意点もふまえ、まずはエアコンでの室温管理とこまめなブラッシングという基本を大切にしながら、カットするかどうかはかかりつけの獣医師に相談して、その子に合った形を選んでください。

出典・参考

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