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子猫用キャットフードの選び方とタイプ別比較|成長期の総合栄養食を5つの軸で見分ける

対象の目安: 子猫

ミオ食事・健康担当
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子猫用キャットフードの選び方とタイプ別比較|成長期の総合栄養食を5つの軸で見分ける

子猫を迎えてまず戸惑うのが、ごはん売り場の情報量です。「子猫用」「キトン」「1歳まで」といった言葉が並び、ドライもウェットもあり、価格も数百円から数千円まで開きがあります。子猫の時期は体が急速に作られる一方で、栄養バランスのズレの影響を受けやすい時期でもあります。この記事では特定の商品をおすすめするのではなく、成長期(グロース)の総合栄養食をどう見分け、わが家の子猫に合う一袋をどう決めるかを、公的資料と一次情報をもとに整理します。

子猫用フードを選ぶ5つの軸

裏面を見るときのチェック順

  • 1. 総合栄養食であること。一般食(副食)を主食にしない
  • 2. 成長段階が『成長期(幼猫期・グロース)』または『全成長段階(オールステージ)』であること
  • 3. カロリー密度(100gあたりkcal)と、いまの週齢に必要な量が合っているか
  • 4. 粒の大きさ・形状と食感が、いまの歯と口に合っているか
  • 5. ドライとウェットのバランス、1日の回数と置き餌の可否

以下、この5つを順に見ていきます。

まず見るのは「総合栄養食」と「成長段階」の2行

パッケージの原材料やキャッチコピーより先に確認したいのは、目的表示と成長段階の表示です。環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」は、市販フードを目的別に総合栄養食、間食(おやつ)、その他の目的食(副食・おかずタイプ、栄養補完食、療法食など)に分類しています。総合栄養食は、新鮮な水と一緒に与えるだけで健康を維持できるよう栄養バランスが調整されたフードです。

環境省の同ガイドラインは、総合栄養食を「犬や猫が必要としている栄養素をすべて含んだフードで、新鮮な水と一緒に与えるだけで健康を維持することができるように、栄養バランスが調整されています」と説明し、間食は1日あたりに必要なカロリーの20%以内に抑えることが大切だとしています。

そのうえで、総合栄養食には対応する成長段階が必ず表示されます。ペットフード公正取引協議会は成長段階として哺乳期、幼犬・幼猫期(成長期またはグロース)、成犬期・成猫期(維持期またはメンテナンス)、妊娠期・授乳期を挙げ、そのうち哺乳期以外をすべて満たすものを「全成長段階」または「オールステージ用」として別に説明しています。子猫の主食にするなら、成長期の表示があるものか、全成長段階(オールステージ)のものを選びます。

ペットフード公正取引協議会は、総合栄養食には適応する成長段階が必ず表記されるとしたうえで、成長段階として「哺乳期」「幼犬・幼猫期/成長期またはグロース」「成犬期・成猫期/維持期またはメンテナンス」「妊娠期・授乳期」を挙げ、「哺乳期以外の段階すべてを満たすものとして、『全成長段階』又は『オールステージ用』がある」と説明しています。

「オールステージでも大丈夫?」という疑問はよく聞きます。WSAVA(世界小動物獣医師会)の栄養委員会が公開しているフード選びのガイドは、全ライフステージ向けと表示された食事は繁殖期と成長期を満たすように設計されている、と説明しています。つまりオールステージの総合栄養食は、成長期の基準を満たしたうえで成猫にも使える設計、という位置づけです。

メモ

逆に「一般食」「副食」「おかず」と書かれたウェットは、それだけでは栄養が完結しません。子猫向けのおいしそうなパウチにもこのタイプはあるので、主食は必ず総合栄養食で確保し、一般食はトッピングや水分補給に回します。

キャットフード全体の基本的な見方は

もあわせてご覧ください。

成長期の基準は、数字でここが違う

「子猫用は栄養が多め」と言われますが、具体的にどこが違うのでしょうか。日本のメーカーの多くが参照しているAAFCO(米国飼料検査官協会)の猫用栄養プロファイルでは、成長・繁殖期と成猫の維持期で下限値が分かれています。数値はAAFCOが公開しているプロファイル改定資料(2015年)から引用しています。乾物(水分を除いた重量)あたりの主な違いは次のとおりです。

栄養素(乾物中)成長・繁殖期の最低値成猫の維持期の最低値
粗たんぱく質30.0%26.0%
粗脂肪9.0%9.0%
カルシウム1.0%0.6%
リン0.8%0.5%
EPA+DHA0.012%設定なし(ND)

AAFCOが公開している猫用栄養プロファイルの改定資料(2015年・乾物ベース)では、成長・繁殖期の最低値が粗たんぱく質30.0%、カルシウム1.0%、リン0.8%、EPA+DHA 0.012%であるのに対し、成猫の維持期は粗たんぱく質26.0%、カルシウム0.6%、リン0.5%、EPA+DHAは設定なし(ND)とされています。

差が大きいのはたんぱく質だけではなく、骨をつくるカルシウムとリンです。そしてEPA+DHAは、成長期にだけ下限が設けられています。MSD/Merck獣医マニュアルは、オメガ3脂肪酸(ALA、EPA、DHA)が犬猫ともに成長期と繁殖期に必要な必須脂肪酸のリストへ追加されたと解説しており、DHAは「あれば嬉しい成分」ではなく成長期の基準の一部になっている、というのが現在の位置づけです。

MSD/Merck獣医マニュアルは、成長期の猫について「乾物中30%以上のたんぱく質、または代謝エネルギー1,000kcalあたり75g」というAAFCOの基準を挙げ、オメガ3脂肪酸(ALA、EPA、DHA)が犬と猫の成長期・繁殖期に必要な必須脂肪酸に加えられたと説明しています。

注意

成猫用の総合栄養食は、この成長期の下限を満たしていない可能性があります。タフツ大学のPetfoodologyは、子犬・子猫は1歳になるまで成長期の要件を満たす食事が必要だとしたうえで、療法食を選ぶ場面の説明として、栄養適正表示が成猫向けの食事は子猫に与えるべきではなく、成長期または全ライフステージ向けと書かれていれば子猫に与えて問題ない、と述べています。表示の読み方は一般の総合栄養食でも同じです。「うちの子は成猫用も食べるから」という理由で主食を成猫用にするのは避けてください。

いつからいつまで「子猫用」か

期間の目安も資料によって少しずつ幅があります。環境省のガイドラインでは、離乳期は生後約20日から60日くらいまで、成長期は猫では生後約50日から1年程度とされています。離乳期用フードが手に入らない場合は、子猫用(成長期猫用)フードをお湯やミルクでふやかして与えることも可能だとも書かれています。

International Cat Careは、離乳(ミルクから固形食への移行)は生後3〜4週ごろから始められることが多く、通常8週齢ごろまでに完了するとしています。始め方としてはウェットの子猫用フード、または子猫用のドライをしっかり水でふやかす方法が挙げられています。Merck獣医マニュアルの飼い主向けページは、子猫用フードを「およそ生後9〜12か月の成猫になるまで」続けるとしています。

International Cat Careは、子猫は成長が速いため成猫用ではなくそのライフステージ向けに設計された食事を与えるべきだとし、離乳は生後3〜4週ごろから開始でき、通常8週齢ごろまでに完了すると説明しています。また、ドライとウェットの両方を出しておくと、のちの生活でいろいろな食感を受け入れやすくなるとしています。

時期主食の形ポイント
〜生後3〜4週母乳または子猫用ミルク固形食はまだ。ミルクと保温が中心
生後3〜4週〜8週(離乳期)子猫用ウェット、またはふやかした子猫用ドライ少量ずつ。歯が生えるにつれてふやかす時間を短くする
生後2か月〜6か月成長期用の総合栄養食(ドライ/ウェット)1日3回程度。体重の増え方を見る
生後6か月〜12か月成長期用の総合栄養食を継続1日2回程度へ。避妊去勢後は量の見直しも
生後12か月前後〜成猫用または全成長段階へ製品の対象月齢と体の成長に合わせて切り替える

なお、大型の猫種向けには「生後15か月まで」のように子猫用の期間を長めに設定した製品も市販されています。月齢の目安は品種や個体で動くので、最終的にはパッケージの対象月齢と、かかりつけで確認した体重・体型の推移で判断するのが確実です。

授乳期からのお世話については

もどうぞ。

量は「表示の目安」から始めて、体重で調整する

子猫は体重あたりの必要カロリーが成猫よりずっと多く、しかも週齢によって急に変わります。環境省のガイドラインには、猫の1日のカロリー必要量を体重(kg)に係数をかけて求める計算法が載っています。係数は10週齢で250、20週齢で130、30週齢で100、40〜50週齢では活発な個体が80、不活発な個体が70です。

環境省の同ガイドラインは、猫のカロリー必要量について「体重(kg)に係数(10週齢では250、20週齢では130、30週齢では100、40週齢や50週齢で活発な個体では80、40週齢や50週齢で不活発な個体では70)をかけることで計算できます」としたうえで、目安だけに頼らず運動量や体調を観察して与える量を調節するよう促しています。

10週齢と40週齢で係数が3倍以上違うということは、同じ製品を同じ量で与え続けると、途中でズレていくということです。フードの100gあたりkcal(カロリー密度)は製品によってかなり差があるので、袋の給与量表を出発点にしつつ、月に1〜2回は体重を測って増え方を確認してください。子猫の時期は「減っていないか」だけでなく「順調に増えているか」も見るポイントです。

注意

大きくなりすぎるのが心配だからと、成長のためにカロリーを必要とする子猫の量を自己判断で制限するのは避けてください。環境省のガイドラインでも、痩せすぎ・太りすぎのどちらもよくないとして注意が促されています。体型が気になるときは、量を削る前にかかりつけへ相談を。

粒の大きさ・食感と、ドライとウェットの使い分け

子猫用ドライは成猫用より小粒・薄型に作られていることが多いのですが、同じ「子猫用」でも粒の径や硬さは製品差があります。乳歯が生えそろう前後はとくに、噛みくだけるかどうかで食べ方が変わります。うまく食べられないようなら、ぬるま湯で数分ふやかして芯が残る程度から慣らしていくと移行しやすくなります。

ドライとウェットは、どちらが優れているという話ではなく役割が違います。環境省の分類では、ドライタイプは水分含量が10%程度またはそれ以下で重量あたりの栄養価が高く長期保存に向き、ウェットタイプは水分含量が75%程度で風味がよく食べやすいとされています。

タイプ長所注意点向く場面
成長期用ドライ少量で必要なカロリーを確保しやすい。保存しやすく単価が下がりやすい水分が少ない。粒が大きいと乳歯期には食べづらい主食の土台。回数を分けたいとき
成長期用ウェット(パウチ・缶)水分が多く香りが立つ。離乳期から使いやすい開封後は日持ちしない。同じカロリーを摂るには量が要る離乳期、食が細いとき、水を飲まないとき
ムース・パテなど食感がなめらかなタイプ舌ですくいやすく、離乳直後でも食べやすい一般食(副食)の製品も混在するため目的表示の確認が必須離乳〜成長前期、フードの練習
ふやかして使うドライ1袋で離乳期と成長期の両方に使えるふやかしたぶんは傷みやすく、置き餌にできない離乳期からの移行

International Cat Careは、ドライとウェットの両方を出しておくと、のちの生活でさまざまな食感を受け入れやすくなると述べています。子猫のうちに片方だけに固定してしまうと、体調を崩したときに使える選択肢が狭くなります。どちらかに決めきらず、両方に慣らしておくのは実務的にも価値のある投資です。

ウェットの詳しい見分け方は

にまとめています。

1日の回数と、置き餌をどうするか

Cornell大学のFeline Health Centerは、子猫は成猫より体重あたりの食事量が多く必要なため1日の食事回数を増やすべきだとし、生後6か月までは1日3回、6か月から1歳までは1日2回がおおむねよいとしています。1歳を過ぎたら1日1〜2回が適切な場合が多い、という流れです。

Cornell Feline Health Centerは、生後6か月までの子猫は1日3回、生後6か月から1歳までは1日2回の給餌がおおむね最適であり、1歳ごろの成猫になれば1日1〜2回が適切な場合が多いと説明しています。

置き餌については、環境省のガイドラインが「猫は、昼夜を問わずに頻繁に少量ずつ食べる習性があるため、1日分を2〜3回に分けて与えるか、腐敗の危険性が低いドライフードを置き餌として使って、いつでも食べることが出来るようにしてもよいでしょう」としています。ただし続けて「置き餌の場合でも、常に清潔で新鮮な状態にし、衛生を保つことが重要です」とも書かれており、器とフードの管理はセットの条件です。つまりドライの置き餌は選択肢として否定されていません。ただし1日分の総量を決めずに出しっぱなしにすると、食べた量が分からなくなります。1日分をきちんと計量して、その範囲で分けて出すのが基本です。

いっぽう、缶詰やレトルトなどウェットは器に出したあとの品質変化が早いため、同ガイドラインは出しっぱなしを避け、給与時間は20分程度を目安にするとしています。ウェットを置き餌にはしない、と覚えておけば十分です。

注意

複数頭で暮らしている場合、子猫が成猫用のごはんを食べたり、逆に成猫が子猫用の高カロリーなごはんを食べたりしがちです。食事の場所を分ける、時間を分けるなど、器の置き方で解決しておくと管理が楽になります。

回数と置き餌の考え方は

でさらに詳しく整理しています。

タイプ別に見る、子猫用フードの選び方

成長期(子猫用)の総合栄養食ドライフード

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成長期(子猫用)の総合栄養食ドライフード

価格の目安: 800g前後で900〜2,900円ほど、1.5kg前後で1,500〜6,000円台と幅が広い(ブランド・原材料で大きく変動)

主食の土台として選択肢がいちばん多いカテゴリです。「子猫用」の文字より先に、総合栄養食かどうかと成長段階の表示、100gあたりのkcal、粒の大きさを確認してください。子猫の食べる量は少ないので、大袋は開封後に酸化が進みやすく、最初は小さめの袋で食いつきと便の様子を確かめるほうが結果的に無駄になりません。同じ子猫用でも粒の径や硬さは製品差があり、乳歯期はふやかせるかどうかも実用上のポイントになります。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

子猫用のウェットフード(パウチ・総合栄養食)

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子猫用のウェットフード(パウチ・総合栄養食)

価格の目安: 1袋(35〜85g)あたりおおむね100〜200円台(ブランド・容量で上下)。12袋前後のセットで1,100〜2,800円ほどが一つの目安

水分が多く香りが立つため、離乳期の練習や、食が細くなったときの助けになります。ここでとくに気をつけたいのが目的表示です。子猫向けのパウチには一般食(副食)の製品も混ざっているので、主食にするなら総合栄養食の表記があるものを選びます。開封後は日持ちしないため、環境省のガイドラインにならって出しっぱなしにせず、20分程度を目安に片付けてください。まずは少数から、食感の好みを見て買い足すのが安全です。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

離乳期〜成長前期向けのムース・パテタイプの総合栄養食

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離乳期〜成長前期向けのムース・パテタイプの総合栄養食

価格の目安: 1袋あたり100〜250円前後。少量パックは単価が高めになりやすい

舌ですくいやすく、歯が生えそろう前の子猫でも食べやすい食感です。離乳のスタートや、ドライへ移行する途中の橋渡しとして使いやすいカテゴリで、1回分が小さいので食べ切りやすいのも利点。選ぶときは食感(なめらかなムースか、まとまりのあるパテか)と1袋の容量、そして総合栄養食かどうかを見ます。食感の好みは個体差がはっきり出るので、まとめ買いの前に少量で試すことをおすすめします。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

切り替え(トランジション)の進め方

フードを急に変えると、消化が追いつかず軟便や嘔吐、食べ渋りにつながることがあります。環境省のガイドラインも、ある年齢になったからといって急にその年齢用のフードに切り替えるのはあまりよいことではないとし、状態を見ながら1週間くらいかけて新しいフードの割合を徐々に増やすようすすめています。

  1. 1

    1〜2日目: 新しいフードを1〜2割

    いつものフードにごく少量だけ混ぜます。便のかたさと食いつきを確認します。
  2. 2

    3〜4日目: 半分くらいまで

    問題がなければ半々に。下痢や嘔吐が出たら一段戻し、日数を伸ばします。
  3. 3

    5〜7日目: 新しいフードへ

    体調に変化がなければ全量を置き換えます。お腹が弱い子は10日程度に延ばしても構いません。

離乳食から普通食への移行については、同ガイドラインが「生後約50〜60日位から普通食への切り替えを行ってください」とし、ドライをふやかしている場合は歯が生えそろってきたらふやかす時間を少しずつ短くして、芯が残る程度のものから徐々に慣らし、生後50日以降には少しずつ固形へ切り替える、と具体的に説明しています。

食べてくれないときに試すこと

新しいフードを警戒するのは子猫では珍しくありません。フードを次々に買い替える前に、出し方の環境を見直すと解決することがあります。

フードを変える前に見直したいこと

  • ぬるく温める。猫は体温に近いおよそ35度前後の温度を好むとされる(電子レンジは加熱ムラが出るので湯煎が安全)
  • 器を浅いものに替える。ひげが縁に当たらない広さがあるか
  • プラスチックの器はにおいを吸いやすい。陶器やガラスに替えてみる
  • 静かで落ち着ける場所に置く。トイレや人の出入りの近くを避ける
  • 新しいフードを古いフードの隣に並べ、受け入れたら古いほうを少しずつ減らす
  • 1回量を減らして回数を増やす。出しっぱなしにしてにおいを飛ばさない

International Cat Careは、食べ物のにおいはやや温めると引き立ち、猫は体温付近(およそ35度)の食事を好む傾向があるとし、ひげが器の側面に触れないよう浅い器を好むこと、においを拾いやすいプラスチックより陶器やガラスの器がよいこと、フードを変えるときは新しいフードを古いフードの隣に出して徐々に古いほうを減らすことをすすめています。

ふやかしたウェットしか食べなかった子が、器を浅いお皿に替えてリビングの隅に移したら急にドライも食べ始めました。フードではなく置き場所の問題だったようです。

注意

子猫は体の蓄えが少なく、食べない状態が長引くと短時間で体調が悪化します。半日〜1日ほとんど食べない、ぐったりしている、下痢や嘔吐を繰り返す、体重が増えないといったときは、フードの試行錯誤を続けず動物病院へ相談してください。

与えないほうがよいもの

  • 牛乳: 環境省のガイドラインは、犬や猫の乳は牛乳に比べてたんぱく質や脂肪が多く乳糖などの炭水化物が少ないため、子犬や子猫に母乳の代わりに牛乳を与えるとエネルギーやたんぱく質が不足して健全に成長できない場合があるとし、専用のミルクを与えるようすすめています。Merck獣医マニュアルも、牛乳はおやつとしてすすめられず胃腸の調子を崩しうるとしています。
  • 人の食べ物: 同ガイドラインは、犬や猫が1日に摂る食塩の量は人間の3分の1程度でよいとされ、惣菜やハム、ソーセージなどを与えると塩分の摂取量が過剰になり心臓や腎臓に負担をかけると注意しています。
  • 成猫用フードを主食にすること: 前述のとおり、成長期の下限を満たさない可能性があります。
  • 自己判断でのサプリメント: 同ガイドラインは、犬や猫が健康で問題がなければサプリメントは特に必要なく、バランスのとれたフードで十分と考えられるとし、必要な場合は獣医師に相談したうえでとしています。とくに成長期のカルシウムは過不足のどちらも骨の代謝に影響します。

よくある質問

『オールステージ(全成長段階)』のフードを子猫の主食にしてよいですか
総合栄養食で全成長段階と表示されていれば、子猫の主食として使えます。WSAVAのフード選びガイドも、全ライフステージ向けと表示された食事は繁殖期と成長期を満たすように設計されていると説明しています。ただし成猫や多頭飼いの家庭と共有する場合は、カロリー密度が高めのことがあるため成猫側の量に注意してください。
ドライとウェット、どちらを主食にすべきですか
どちらでも、総合栄養食であれば主食にできます。International Cat Careは、健康な猫にはウェットとドライの両方を与え、片方だけに慣れきってしまわないようにすることを一般的にすすめています。子猫のうちに両方の食感に慣らしておくと、体調を崩したときに使える選択肢が増えます。
何歳で成猫用に切り替えればよいですか
環境省の資料では猫の成長期はおおむね生後50日から1年程度、Merck獣医マニュアルの飼い主向けページではおよそ生後9〜12か月で成猫になるとされています。大型の猫種向けには生後15か月までを対象とした製品も市販されています。年齢だけで機械的に決めず、製品の対象月齢と、体重・体型の推移をかかりつけで確認しながら1週間ほどかけて切り替えてください。
避妊去勢の手術をしたら、フードを変えるべきですか
手術後は必要エネルギーが下がるといわれ、同じ量を続けると体重が増えやすくなります。ただし成長がまだ途中の時期に、たんぱく質やカルシウムの少ない設計へ急に移すのは別問題です。フードの種類を変えるかどうか、量をどう調整するかは、手術を受けた動物病院で体型を見てもらいながら決めるのが確実です。
おやつはいつから、どのくらい与えてよいですか
環境省のガイドラインは、間食は1日あたりに必要なカロリーの20%以内に抑えることが大切だとしています。子猫は1日の総カロリーが小さいため、おやつの割合はすぐ大きくなります。しつけやコミュニケーションの目的で少量使い、その分だけ主食を減らして総量を守ってください。

まとめ

子猫用フード選びで最初にやることは、袋の表側のイメージではなく、総合栄養食であること、そして成長期または全成長段階に対応していることを確認する2ステップです。AAFCOの基準では、成長・繁殖期は粗たんぱく質30%以上、カルシウム1.0%以上、リン0.8%以上、EPA+DHA 0.012%以上と、成猫の維持期より高い下限が設定されています。この差が「子猫用」の中身です。

そのうえで、カロリー密度と量、粒の大きさと食感、ドライとウェットのバランス、1日の回数を、その子の週齢と食べ方に合わせて調整していきます。量は表示の目安から始めて体重で微調整し、切り替えは1週間ほどかけてゆっくり。牛乳や人の食べ物は使わず、迷ったら量を削る前にかかりつけへ相談してください。半日〜1日ほとんど食べない、体重が増えないといったときは、フード探しより先に動物病院に相談するのがいちばんの近道です。

出典・参考

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